今日の1曲、またまた開きましたが8回目です。
今回はこの曲!
発売:1976年9月10日
売上:7.9万枚(オリコン最高30位)
1976(昭和51)年9月発売の岡田奈々さん6枚目のシングル曲です。
「岡田奈々さん」といって、今ではAKB48のメンバーを思い浮かべる方も多くなったのかもしれませんが、こちらは昭和期のアイドルシーンを飾り、また女優に転身して数々の名作に出演した方であり、また本名でもありません。
松本隆氏の手による詩は、一途な女の子の心情が描き込まれていて、彼が前年世に送り出した大ヒット曲「木綿のハンカチーフ」(太田裕美さん)と同じ、離れた所に住む彼氏への贈り物がモチーフになっています。作曲は佐藤健氏、大橋純子さんの旦那さんです。そしてやはり出だしの儚げなメロディーから引き込まれていきまますが、このへんは後で触れます。
オリコン最高30位ですが、7.9万枚も売り上げています。順位は高くないもののそこそこ売れていたのですね。彼女の最大のヒット曲はこの2作前の「青春の坂道」で、この曲は当時彼女が出演していた人気ドラマ「俺たちの旅」の挿入歌にも使用されていました。その「青春の坂道」に次ぐ2番目の売上を記録したのが本作でした。
このジャケットからも可憐で儚げな様子がひしひしと?伝わってくると思います。
昭和ならではかもしれませんが、今の時代ではなかなか出せない雰囲気ですね。
現在人気を博しているアンジュルムの上國料萌衣さんが彼女に似ている、とたまに見かけますが、こういう雰囲気の似合う顔だなと思います。
曲は、儚げな出だしのメロディーに「まっすぐにまっすぐに生きてきたのに まっすぐにまっすぐに愛してたのに」と始まります。こんな子がまっすぐに生きてきて恋愛が報われないなんて、どんな世の中だよ!と最初に聞いて思いましたが(笑)、こんな可憐な子がまっすぐにひたむきに、彼を愛している訳です。
声を絞って、まるで囁くような歌唱に、静かに流れるメロディーが相まって、一気に曲の世界観に引きずり込まれていきます。
彼氏は都会の角で日々仕事に明け暮れているのか、手紙を送ってもだんだん届かなくなる…ホントに木綿のハンカチーフの世界観ですね。そしてこの一番の歌詞のラストに名言があるのです。
裏切る事が男の子なら 信じる事が女の子なの
いやいやこれは「刺さりました」。浮気な男の性と、一途な女の性と…。
松本隆先生の名言ここにあり、でした。
二番がまた、乱暴な手で彼女を抱いたら彼女が逃げ出したのでゴメンと謝ったら「なぜあの時唇奪わなかったの」ときたもんで、これはちょっと…やはり女心なんですかね?男と女の難しすぎるところ、、でも嫌がるものを無理にはやっぱりダメなんだな、と基本的に思ってます。
終盤は、もうすぐ冬で都会の寒さで風邪ひかないでね、って事で手編みのセーターをあげる、という訳です。心も凍えないように、と。涙拭く木綿のハンカチーフ下さい、とやはり似てますよね。
同じような世界観でも歌手が違えば表現も異なり、太田裕美さんとはまた違うニュアンスで、より可憐に儚げに歌い込む岡田奈々さんの世界…アイドル、歌から離れて久しいですが、唯一無二の声の持ち主だけに限定的にでも歌手再開しないだろうか?と密かに待ち望んでいます。