今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (11)夕立/井上陽水(1974)

奇跡的に?数日ぶりの更新ができて、段々インターバルが短くなってきてる「今日の1曲」です。

 

第11回、今回はこの曲!

 

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作詞/作曲:井上陽水

発売:1974年9月1日

売上:14.0万枚(オリコン最高15位)

 

1974(昭和49)年9月発売の井上陽水さん6枚目のシングル曲です。

当時26歳になったばかりでしたが、しかしこの頃はめちゃくちゃ髪ありましたね…。

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前年1973(昭和48)年が、彼にとっては第一の絶頂期で、アルバム「氷の世界」が前代未聞のミリオンセラーで130万枚を売り上げたとされ(当時アルバムのミリオンセラーなどなかった)、それこそ空前絶後でした。

シングルでもこの曲の1年前にリリースされた「心もよう」がオリコン最高7位、42万枚を売り上げ、まさにピークだったので、その直後から出す曲出す曲シングルセールスが半減していくような状況で、この曲は「心もよう」の2曲後の作品で売上は1/3になっていました。「心もよう」が売れすぎてしまったのですが…

 

「心もよう」はいわゆるフォークっぽい歌唱から、感情を込めて切々と歌い上げる割にきれいな歌唱と感じますし、後の陽水氏の歌唱は独特のアンニュイな雰囲気から甘ったるい感じの歌唱で、そんなイメージを持たれている方も多いかと思います。

しかしこの「夕立」は、彼の歌唱にしてはなんとも規格外、というか「え?これが陽水さん??」というような激しくて、なんともファンキーな歌い方をしています。

サビの「♪Wah… 夕立だ」の部分に特にそのファンキーさを感じましたが、この部分を「ワーフ ワーフ ワーフ ゆうだっちだぁ、ウッウッウッー」みたいな感じで歌ってます。ワーフの部分は素っ頓狂と言える歌い方で、また言葉尻にダメを押すような歌唱って、陽水氏のイメージじゃないかもしれませんが、いろんな歌い方をしながら方向性を模索していってたんじゃないかな?と勝手に思っていました。

 

心もようがヒットしすぎたはいいが、今後どうやっていけばいいんだろう、と悩んだ時期ではなかったか、この歌唱を聴くにつけ、いつもそんな事を考えてしまいます。 

 

この曲の次のシングルは翌75年にリリースされた「御免」ですが、これを最後にポリドールを離れ、自身含む歌手仲間4人で立ち上げた「フォーライフ」へ移籍して「青空、ひとりきり」をヒットさせます。

 

このおよそ陽水氏らしからぬ曲が、個人的には返って好きで、素っ頓狂でファンキーな歌唱を是非ともご堪能あれ、と思っています。