今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (61)春風のいたずら/山口百恵(1974)

急に春になり戸惑う「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:千家和也/作曲:都倉俊一

発売:1974年3月1日(当時15歳)

売上:16.1万枚(オリコン最高11位)

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1974(昭和49)年3月に発売された山口百恵さん4枚目のシングル曲です。前回記事の「ハルウララ」と実に45年の開きがあります(笑)

ジャケットからして、後年の彼女からは全く想像もつかないほどのニコニコっとした笑顔が印象的です。

 

当時はまだ宇崎竜童さんなどの路線の曲ではなく、それ以前の「ひと夏の経験」のようなある意味衝撃的な曲もなく、割とあっさりしたアイドルらしい曲を淡々と歌っていたような感じで、2枚目「青い果実」が最高9位と初めてTOP10入りを果たし19.6万枚売上げましたが、その後の曲は3曲目禁じられた遊び(最高12位。17.6万枚)、4曲目本曲と少しずつ順位と枚数を落としていってる時期でした。

 

そしてこの曲はオリコン最高11位に終わり、彼女のシングル曲でTOP10に入らなかった最後の曲で、この次「ひと夏の経験」(最高3位。44.6万枚)でブレイクしますが、以後1980(昭和55)年の引退までTOP10入りしなかった楽曲はなく、逆にレアな曲ともいえます。

また枚数的にはデビュー曲「としごろ」(最高34位。6.7万枚)を除いては引退まで売上10万枚以下の楽曲はなく、楽曲面でも長く安定した彼女の人気が窺えるというものだと思います。

 

この曲は、出だしのコーラスがまず大変印象的なのです。

♪パヤパ パーパーパ(×3) パーパパーパパー…と。これ聴いただけでこの曲と特定できるのが素晴らしく、また耳に残るものがあります。

♪ケンカして 泣きながーら…で始まる歌いだしは、どこかくぐもったような、エコーじゃないけどビビッドに聴こえない感じが、何か幻想的な?印象がありました。

個人的に「雨の昼下がりに聴きたい曲」の五指に入る曲です。ちょっとけだるい気分の時に、聴き入ってしんみりしたいというか。

 

ケンカした彼氏と別れて一人で帰る時に、知らない誰かが声かけてきて、怖い怖いと思い、こんな時こそあなたにいてほしい、という簡単に要約できる?曲ですが、デビューしてまだ日が浅く、普通のアイドル曲を歌っていて、何にも染まってない(まだ歌手としてのイメージがそれほど決定づいていない)感の強い彼女の歌が聴けるレアな、初期最後の曲だと思います。 

♪かーみくーずー 飛ーばーして かーぜーがふくー のところが歌詞では最も耳に残ってるフレーズですね。女の子の胸の中を少しも察してくれない、という不満、男と女のすれ違いによくある事ですが、その後にこのフレーズが続きます。

 

そして寒いわと感じ、こんな時こそあなたにいてほしい(そういう時に限っていないという…)と続くのですが、春風がいたずらして「寒いわ」と思わせるのか?とすると、春風が彼女にとっては、春にしては少し寒い風が吹いているという事なのか?タイトルのままのフレーズが歌詞に出てこないので、「春風のいたずらって、なんのことだろう?」と考えさせられる部分もあります。

 

けだるい時に、そんな気分に浸りたいなら、この曲は是非におススメです。

 

山口百恵さんの楽曲では、この記事もあげていますので、併せてお読みください。

lefthand926.hatenablog.com