今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (94)闇夜にドッキリ/山本リンダ(1974)

もはや、2022年も上半期を過ぎようとしつつ、梅雨明け暑すぎる「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

www.uta-net.com

↓動画はコチラ↓ 

www.uta-net.com

作詞:阿久悠/作曲:都倉俊一

発売:1974(昭和49)年8月25日(当時23歳)

売上:不明(オリコンチャートインせず)

1974(昭和49)年8月に発売された山本リンダさん29枚目のシングル曲です。

 

幼少時からモデルとして活動をしており、デビュー曲は1966(昭和41)年の「こまっちゃうナ」(オリコン調査なし)でこれが15歳の時でしたが、いきなり大ヒットし時の人となりました。これが第一期のブレイク期で、この頃は「舌っ足らずな」甘い歌唱のかわいらしい少女っぷりが持ち味で、1967(昭和42)年に初めて紅白歌合戦に出場しました。

 

その後はヒットに恵まれず、「仮面ライダー」初作のマスコットガール的な役柄で女優的な活動もしていましたが、1972(昭和47)年レコード会社移籍後に「どうにもとまらない」(最高3位。38.0万枚)が大ヒットし、「大人の色気を全開」にした元祖「へそ出しルック」で再び人気歌手へと返り咲きました、キャラが全然変わった形でこれだけ立派な返り咲きをする芸能人もちょっと珍しいと思います。

 

その後狂わせたいの(最高6位。27.5万枚)「じんじんさせて」(最高10位。17.1万枚)狙いうち(最高14位。17.7万枚)などのヒットを連発しますが、「どうにもとまらない」からは作詞:阿久悠さん/作曲:都倉俊一さんのコンビで2年余り続けてきて、山本リンダさんの一時代を築いてきた訳ですが、徐々に売り上げは下降線をたどるようになり、この「闇夜でドッキリ」がこのコンビ最後の山本リンダ作品となり、遂にオリコン圏外となってしまいました。

しかしこの曲で紅白には出場し、彼女にとってこれが最後の「昭和での」紅白出場となりました。

この作家コンビは70年代後半にはピンクレディーの作品で再び、一時代を築き上げ、空前のピンクレディー・ブーム」を巻き起こし、それはもう社会現象にまでなりました。

 

基本的に「どうにもとまらない」と同じタッチでの歌唱で、当時の彼女はというと、男と張り合うくらいの声を張った歌唱と、こまっちゃうナを思わせる舌っ足らず歌唱の両面で攻めてた感がありましたが、この曲はメインが前者で、サビの終盤に一部後者があって、曲としてのメリハリをつけていた感じでした。

内容的には、情けない男に対して女が発破かけたげる的な感じですね。後の中森明菜さん「十戒-1984-」のような? 舌っ足らずに♪おいしいごちそう 前にして~と歌うかと思ったら、最後の最後で♪なにさぁ、なにさー とリンダ節に変身してしまうのです。ここのギャップが面白い曲なんですが、この2通りを多用する曲として「奇跡の歌」という曲があります。男声?と女声の使い分けの一人二役的な感じの楽曲でしたが、「闇夜にドッキリ」の前月、1974年7月のシングルで、この曲からオリコン圏外となりました。

 

後に「ちびまる子ちゃん」でリンダブームが再来しますが、「狙いうち」は♪ウララ ウララ…と日本人なら誰でも知ってそうなメロディーなのに、オリコンでは10位にも入らず、レコードも20万枚と売れてなかった、というのがなんとも不思議なものですね。

 

売れなかった曲ですが、シンプルにスピーディーで、抑揚もあって、この曲の疾走感は個人的に大好きですね。紅白で当時の多くの日本人のに触れたのがせめてもの、この曲の意地というところでしょうか。

 

PVアクセスランキング にほんブログ村