今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (146)ジャガー/西城秀樹(1976)

11月最後の土日がきてしまった「今日の1曲」。

今日はこの曲!

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作詞:阿久悠/作曲:三木たかし

発売:1976(昭和51)年6月5日 (当時21歳)

売上:23.7万枚(オリコン最高3位)

1976(昭和51)年6月に発売された西城秀樹さん17枚目のシングル曲です。

●ジャケット

夏の曲らしく、上半身裸のヒデキ(西城秀樹さんのことを敢えてこう書きます)が極限まで暑苦しさを表しています(褒めてます) ヒデキといえばやはりこの全開感が似合います。

下に「JAGUAR」の表記をバックに、ジャガーのシャドーが描かれています。

ジャガーって、ヒョウやチーターやピューマと何が違うんだ?と思って行き着いたサイトです↓ このシルエットが本当にジャガーをもとに書かれたのか気になってしまいました(笑)

https://getnews.jp/archives/2612775

 

●作家陣

作詞は阿久悠氏、稀代のヒットメーカーですが、この当時は山本リンダさんの曲を手がなくなって以降で、かつピンクレディーのデビュー前という「間の」時期でした。

作曲は三木たかし氏、歌手・黛ジュン氏の実兄にあたる人物で、阿久氏や荒木とよひさ氏とのコンビで多くのヒット曲を世に送り出した作曲家です。

阿久氏-三木氏ともに亡くなられましたが、ヒデキの当時の曲では前作「君よ抱かれて熱くなれ」(1976.2.25発売。最高3位。33.6万枚)から「ブーツを脱いで朝食を」(1978.1.1発売。最高7位。21.7万枚)まで約2年間、8作連続このコンビでシングルがリリースされていました。

 

●ヒット

本作はオリコン最高3位で23.7万枚の売上を記録しました。

前作「君よ抱かれて熱くなれ」と同じ最高3位となりましたが、売上は前作より約10万減となりました。というより前作が同時期比でかなりヒットしたもので、当時のヒデキの楽曲としては、ほぼこの時期の水準程度の売行きでした。

この時期は後世に残るようなビッグヒットはないものの、安定して20万枚以上のセールスが続いていた頃で、当時20歳を越えアイドル的なキャラクターから大人の歌手への転換を迫られていた頃かと思います。

今のように20代で普通にアイドルという時代と違って、当時は20代になるとアイドルとしては苦しくなる時代でしたが、それでもまだ彼ら新御三家はアイドルとしてのキャラクターを保ちつつ大人の魅力も見せ始めた頃でもありました。彼らのパフォーマンスに基づいた人気もありながら、また男性アイドルで次世代にビッグスター的な存在が現れなかった事も、彼らがまだ君臨できた要素のひとつであったように思います。

 

ジャガー

というタイトルからして、激しそうな楽曲を想像し、実際自分もこの曲のタイトルしか知らなかった頃は、そういう激しい楽曲と思っていましたが、実際聴くと想像以上に激しかったです。

ヒデキ本人は一言も歌っていませんが、随所に出てくるジャガー という女性コーラスが実に印象的です。

愛に生きるにはジャガーのような獣の勇気が要る、というような内容の曲ですが、サビの迫力に満ちた「~~するな」という「Don't~~」のような構文でまくしたてて、更にサビ歌唱の終わりにの獣のような♪AーーーーWって感じの激しいシャウトが更に印象的で、こんな歌い方は当時のアイドル歌謡ではほとんどなかったと思います。

そして間奏に入って少し長くドラムのビートが続いたかと思うと、♪君が死んだらっ 俺は死ぬっ… から始まる長々と迫力いっぱいにセリフをまくしたてていく、という耳に入ったら絶対に何かを思わざるを得ない、ヒデキ・ワールドが全開で展開されていく事となり、これがこの曲最大の特徴にして、他の楽曲でもなかなか見られないものでもあります。

たしかにヒデキ楽曲においては、間奏中にセリフのある曲はいくつかある訳で、中でも「ちぎれた愛」(1973.9.5発売。最高1位。47.5万枚)のようないわゆる「絶叫系」のものもありますが、この曲のように長々とセリフをまくしたてての絶叫系はなかなかなく、

その挙句に間奏セリフ最後の♪抱いてやるぅ 抱いてやるぅぅーー!は絶対的な存在感を誇るパートであり、当時の女性ファンに失神した人がいなかったのかな?ぐらいな感じでした。

 

という訳で、間奏絶叫系の最たるこの曲が今日の御紹介でしたが、いまだにこの世に秀達が存在しなくなったという事が信じられず、あんなにエネルギーに満ちた存在でも、そんな早くに消えてなくなる…儚すぎますが、音楽はちゃんと記録して残り、彼の存在は人々の中にまだまだ脈々と生き残り続けている、これはホントに素晴らしい事だとつくづく思います。

 

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