今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (45)愛の嵐/山口百恵(1979)

もうすぐ、すぐそこに寒さのピークアウトが見えつつある「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:阿木燿子/作曲:宇崎竜童

発売:1979年6月1日

売上:32.8万枚(オリコン最高5位)

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1979(昭和54)年6月に発売された山口百恵さん26枚目のシングル曲です。

前々回、↓TOKIOの「愛の嵐」をお届けしましたが同名異曲で、全く異なる作品です。

lefthand926.hatenablog.com

 

山口百恵さんは1973(昭和48)年に「としごろ」でデビューし、ドラマ「赤い疑惑」など「赤い」シリーズで大活躍し、歌にドラマに70年代アイドルの頂点的存在として一時代を築きました。最近の若い方たちは存在を知らない方もいるようですが、当時を生きた人間として、「その存在を知らない人はいない」といっても過言ではないほどの、いわゆる大スターでした。21歳の若さで結婚による潔い引退も大変印象的でした。

 

初期は「ひと夏の経験」のヒットで歌の世界がまず確立された感がありましたが、その後、阿木燿子・宇崎竜童夫妻の作詞作曲による「横須賀ストーリー」「プレイバックPart2」などでまた世界観を確立し、この曲もこの夫妻のタッグによる作品のひとつです。

アイドル歌唱、の枠をあっさり飛び越えてて、「夢先案内人」「イミテーション・ゴールド」「秋桜」「いい日旅立ち」「美・サイレント」「ロックンロール・ウィドウ」など、彼女を代表する曲を挙げようと思ったら色々出てきすぎて、それらがすべて有名であり、こんな歌手はなかなかいないのではないとも思います。

 

オリコンチャート的にはTOP10に入らなかったのは初期の3曲のみで、この曲も最高5位、32.8万枚で、年間でも36位に入るヒット曲でした。売上枚数的には74年「ひと夏の経験」から6年間ほぼ全曲30万前後以上はコンスタントに売り上げ、最も多いのが「横須賀ストーリー」(76年)の66万枚で、50万枚以上も4曲あるなど、かなり高水準のセールスを誇っていました。

ただ1位になった曲は意外と少なく、計4曲で(これでも多いですが)、枚数の割に1位が少なく、1位になったのは「冬の色」横須賀ストーリー「パールカラーにゆれて」「夢先案内人」の4曲でした。しかも案外意外な曲が1位になっていたりします。

 

さて、この「愛の嵐」ですが、前奏が印象的です。ドラムがタンタンタンタン…、とのっけから激しくて、どんなハードな曲だろう??と思いきや、ゆっくりめのメロディーラインになり、囁くように歌いだし…と思ったらここでまた、テンポが上がるという、メロディーがジェットコースターみたいに上がったり下がったりします。

 

サビの部分♪jealousy storm~のところ、stormなんですよね。ストンストンストンストンストン…と聴こえるので、ジェラシーストーンだと思ってましたが、愛の「嵐」だから、そりゃstormか、となりました(笑)

♪ルビをふったらジェラシー とありますが、この曲を聴いて初めて「ルビ」という言葉と意味を知りました。♪炎と書いてジェラシー とか、♪狂うと書いてジェラシー とか「女の嫉妬」のテーマにした曲だそうで、タイトルもそれこそ「ジェラシー」の方が合ってそうです。

歌い方も迫真感があって?!ハードではありますが、サウンドがよりハードな作風で、宇崎竜童氏の才能かアレンジャーの腕か分かりませんが、もはやアイドル曲と呼べない楽曲でした。間奏のいかにもロックな感じも秀逸でした。どこかで聞いた山口百恵というジャンル」の曲のひとつだと思います。

 

終わりに♪心の貧しい女だわ と歌っていますが、個人的に感情を乱した時に、この「心の貧しい」というフレーズがいつも脳裏を駆け巡ります。それくらい印象に残るフレーズでした。