週半ばの休みにホっとしてた「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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作詞:阿久 悠/作曲:川口 真
発売:1970年7月7日
売上:15.9万枚(オリコン最高12位)
1970(昭和45)年7月に発売された西郷輝彦さん56枚目のシングル曲です。
今回、別の曲をupする予定でしたが、先日の西郷輝彦さんの訃報を受け、追悼の形でお届けしたいと思います。
自分のWALKMANにある西郷さんの唯一の楽曲がこれで、かつ自分の生まれ年に発売された曲でもあります。
西郷さんといえば後年は俳優で大活躍され一時代を築いた方でもありますが、元々は歌手でアイドルのハシリ的な「御三家」のメンバーでもあり、1964(昭和39)年にデビューしています。
なので、そのキャリアの初期には♪好きーなんだけどー、と歌った後カスタネットをチャチャチャと叩く振りがあまりにも有名な「星のフラメンコ」(1966年)や「星娘」(1965年)など「星」シリーズなどで大ヒットを飛ばしていました。今でいうイケメンそのもののキリっとした顔だちも人気の大きな要素だったと思います。
「星のフラメンコ」は50万枚以上を売上げる大ヒットとなりましたが、オリコンでのチャートランクが始まった1968(昭和43)年以降は、それほどのヒットが出なくなっていた頃で、この「真夏のあらし」が彼の楽曲でオリコンでの最高売上(15.9万枚)を誇ったシングル曲です。
「御三家」の中でも、橋幸夫さん、舟木一夫さんは初期のイメージをある程度保ちながら、その後のキャリアを重ねていますが、西郷さんに関しては10代でヒットを連発していたアイドル期と比べると、20代に入ってからかなりシフトチェンジしていて、ワイルド感が増していて、何より楽曲に歴然とした違いが感じられます。
この曲もまさにそうで、音の構成は割に古風な歌謡曲調ですが、サビや間奏で♪ワーオ!とシャウトしたり、当時としては正統派のレールからかなり外れた感じが窺えました。ちなみにコサキンのラジオ番組「コサキンDEワァオ!」というのは、この曲のシャウトから拝借されているといいます。
全体的にゆっくり、力強く歌われているんですが、詩から考えるとかなり激しい恋の曲だなと感じさせられます。激しすぎて長くは続かないだろうというぐらいに。
1番も2番も歌い終わりを長く伸ばすのも特徴的で、どこまで続けるんだろう??ってぐらい伸ばしてます。2番の歌い終わりは、長く伸ばした後にイェイイェイャーオ!という感じのシャウトと、終奏で音が小さくなりゆくところでも、ホォーーーーとシャウトの余韻のようなものを入れていたり、当時の歌謡曲の音源レベルではまだ珍しく、60年代終盤のグループサウンズの一部で見られましたが、70年でもなかなかなかったと思います。
先日の西郷さんの訃報でGLAYのTERUさんの本名が、字こそ違うものの西郷さんにあやかって照彦になってというエピソードが出ていましたが、彼が生まれたのはこの楽曲の出た翌年の事で、西郷さんの楽曲がロック寄りになってき始めた頃でもあったのですね。
改めて、西郷輝彦さんのご冥福をお祈り致します。