4月最後の労働週もあと3日、な「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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作詞:KURO/作曲:西岡恭蔵
発売:1981(昭和56)年2月1日 (当時22歳)
売上:2.8万枚(オリコン最高67位)
1981(昭和56)年2月に発売された山下久美子さん3枚目のシングル曲です。
●総立ちの久美子 発祥の曲
本作は山下久美子さん3枚目のシングル曲ですがデビュー曲が「バスルームより愛をこめて」で、♪男なんてしゃぼん玉 は後に吉本新喜劇のギャグにもなった隠れたバラードの名曲で、2ndは「ワンダフルCHA CHA」とちょっとPOPにはなったものの、後のライブ女王的なものとは対極といってよいぐらい、あっさりした感じの楽曲でした。
この曲で初めて、後のイメージとなるロックの片りんが感じられるナンバーとしてリリースされ、このリリース直前のライブでアンコールの際にこの曲を披露し、その時に観客が皆立ち上がった為「総立ちの久美子」と呼ばれるようになったという事で、その発祥の曲といわれています。
●初のオリコン100位入り
また本作は3rdシングルにして、初めてオリコンTOP100にランクインし、最高67位で2.8万枚の売上という記録が残っています。
翌年には「赤道小町ドキッ!」がヒットしますが、そんなPOPでロックなナンバーの萌芽的な曲であり、時期であったように思います。
●リハーサルのようなスタート
前奏代わりに、♪ミッドナイトDJ! と歌い出しを合わせるような演出がなされています。最初はピッタリ合ってて「繰り返して」と指示が入り、もう一度やってみると合わずに皆が大爆笑するという、そんなシーンも全部その部分に詰め込んで、もう一度ワンーツーとやってるうちに、音と共に唐突に♪ミッドナイトDJ! と始まります。
●低音が見え隠れ
山下久美子さんといえば、独特のハイトーンボイスが印象的な歌手ですが、この曲の頃はまだ高音全開ではなく、低い声で歌いつつ高い声も出てくる、そんな感じの歌唱で、♪夜毎 グッバイブレイーション
の部分は、最初は低くて尻上がりに音が上がっていく感じで、低音の久美子を感じられるのは初期だけのレアな感覚でもあります。
何度も繰り返す♪ミッナイDJ は、後の高音ボイスを思わせるものですが、まだまだボーカルが発展途上にある中のロックナンバーとの融合が、本作では面白い化学変化を生み出しているように思えます。
●作家陣
作詞はKUROさん、作曲は西岡恭蔵さんと、このご両名は夫婦でした。
「でした」というのは、いずれも既に故人であり、KUROさんが若くして癌で亡くなって間もなく、西岡さんが首つり自殺したとされ、若くにお亡くなりになっています。
西岡さんといえば「プカプカ」という曲のヒットや、矢沢永吉さんの楽曲を多数作詞していた事でも知られるミュージシャンでした。
以上「総立ちの久美子」発祥の曲でした!