今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (208)宿無し/世良公則&ツイスト(1978)

9月も半ばに入ってきた「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞/作曲:世良公則

発売:1978(昭和53)年4月10日 (当時22歳)

売上:52.2万枚(オリコン最高3位) ※1978年度年間14位

1978(昭和53)年4月に発売された世良公則&ツイスト2枚目のシングル曲です。

 

●2作目シングル

後に「ツイスト」になる「世良公則&ツイスト」は1977(昭和52)年11月に「あんたのバラード」でデビューし、世良公則さんのオーバーアクションとパワフルな歌唱が大いに話題となり、当時は原田真二さん、Charさんと共に「ロック御三家」と呼ばれました。

その「あんたのバラード」はオリコン最高6位で43.5万枚を売り上げる大ヒット曲となり、当時始まって日の浅かった「ザ・ベストテン」にもランクインし出演しました。

ロック歌手・バンドというものはTV出演を嫌う傾向にありましたが、彼らはむしろ積極的に出演し、ロックの市民権を開拓した事に大きく貢献したと言えます。ちなみにサザンオールスターズが「勝手にシンドバッド」で鮮烈にデビューするのが、本作リリースの2ヶ月後のこととなります。

 

デビュー曲の大ヒットで上々の滑り出しを見せ、続いてリリースしたのがこの曲だったのでした。前作はスローなリズムの中、大きな声でゆったりと歌う感じでしたが、本作は純然たる「ロック」という感じのビートの聴いた曲で、エレキやドラムがそこかしこでうねりまくるようなナンバーです。

 

デビュー曲でいきなり40万枚を突破しましたが、本作は更に50万枚を超える大ヒットでオリコン最高は3位でしたが、年間売上は14位という大ヒットになりました。

世良公則&ツイスト」名義は本作までで、「ツイスト」名義となった次作「銃爪(ひきがね)」が遂にオリコン1位を獲得しますが、本作から次作が彼らのレコードセールス的なピークになります。

 

●ヒットソング集に2曲

個人的な話ですが、本作がリリースされたのが小学2年生の時で、当時の学習雑誌の付録によく「ヒットソング集」みたいなのがありました。

最も旬な曲をアイドル中心に、当時のニューミュージックやロックなんかも載ってて、基本1人(1グループ)1曲なのですが、ツイスト焚け2曲あって「宿無し」「銃爪」とあったのはハッキリ覚えています。当時これらがどんな曲だったかは知りませんでしたが。

 

●ジャケット

メンバーがそのままズラッと並ぶ形でしたが、彼らはみんな大阪芸術大学の学生で、リリース当時卒業したばかりだったので、ジャケット撮影時はまだ学生だったと思います。

真ん中に世良公則さんがいますが、その左には後にハウンドドッグに加入した鮫島秀樹さんがいます。

ちなみにリーダーは世良さんではなく、左端のふとがね金太さんです。

 

●いきなりシャウト

前奏が始まって歌い出す前に

♪ウォンチュ〜

と豪快にシャウトします。まるで挨拶代わりにパンチを繰り出すかのように。 

 

最初は「なんでWant you言ってんのかな?お前がほしい〜、って最初に叫んでんのかな?」とか思っていました(笑)そのうちこれがOne,Two!の事だと知りました。ワンツー、ワンツースリーフォーの頭の部分ですね。

世良さんのソロ曲「We are Rock’n’ Roll Band」もこのウォンチュー!とこちらは軽いシャウトですが、おんなじ始まりになっています。

 

♪ウォンチュー、で始まる曲といえば南佳孝さんの「スローなブギにしてくれ」ですが、こちらは歌詞の中の純粋なWant youです(笑)

 

●オイラは〜◯無し

サビの

♪オイラは〜宿無し

というあまりにインパクトの強い歌唱とそのフレーズでも大人気になった本作。

特にこの部分は、よくパロディーされていました。

オイラは〜金無しとか、職無しとか、タネ無しとか…

 

●オイラとオマエ

この曲の主人公は宿無しで、いろんな所をフラフラ泊まり歩いてるんですかねぇ?

♪暖かなぬくもりも やれやしない

というのは、雨露しのげる「部屋」がない(宿無しだから)という意味でしょうか。せめてぬくもりをあげられる「抱きしめ」ても、オマエはウワの空…という具合で、このフレーズはラストで繰り返されます。

オイラのもとを離れて、オマエはどんどん綺麗になっていく、オイラは宿無し…と概略を連ねてみると、ひどく悲しい曲のように思えました。この曲のサウンドがカッコよくて、そこばかりに気がいってましたが…

 

●カッコ良い終奏

とにかく終奏のカッコ良い曲!

自分の本作に対する印象は一言でコレです!

♪オマエは ウワのそ〜〜〜 らぁ〜〜…

と歌い終わった後に流れてくる終奏

最初は前奏と同じメロディーですが、それが終わった後のキーボードなんかも入り混じってカオス化していくところ、エレキがうねりだし、ディスコでバリバリ踊ってそうな音?1970年代にこの音はカッコ良すぎでしょ?となった訳です。

 

●アルバムバージョン

本作はシングルとアルバムでバージョンが異なります。

ファーストアルバム「世良公則&ツイスト」に収録されているアルバムバージョンは、もっとラフな仕上がりで、最初のシャウトは

ウォンチューじゃなくて、軽い感じのオーライで、手拍子が多用されています。歌い方にもあまりタメがなく、これがシングルになると音にも歌い方にも気合が入るもんだな、とつくづく感じました。

 

 

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