10月も早くも半ばへ突入し、急激に寒くなった「今日の1曲」。
今日はこの曲!
↓音源はコチラ↓
作詞/笠間ジュン:作曲:佐々木勉
発売:1978(昭和53)年7月1日 (当時19歳)
売上:20.2万枚(オリコン最高11位)

1978(昭和53)年7月に発売された榊原郁恵さん7枚目のシングル曲です。
●最大ヒット曲
今ではバラエティや料理関連の番組で大人気を誇る榊原郁恵さんのアイドル時代の代表的な曲として、今でもTVで使用されることのある有名な楽曲で、アイドルソングの後世に語り継がれる楽曲、といっても過言ではないでしょう。
「夏」を代表するアイドルポップの佳作ともいえ、彼女のキャラクターにぴったりハマった事がヒットに繋がったといえます。ジャケットはビキニではないものの、
オリコン最高11位で、TOP10に入ってはいませんが20.2万枚と自身最高にして唯一の20万枚越えを記録しています。
当時トップアイドルとしてTVで大活躍していた郁恵さんですが、意外にも!オリコンTOP10にランクインした楽曲はひとつもなく、これは石野真子さんなども同様ですが、アイドルとしての露出度とレコードセールスの一致しない当時の状況が垣間見えます。
一方で「ザ・ベストテン」のような歌謡ランキング番組には最高5位にランクインしていて、TV的な需要が実際のヒット以上にあった事を感じます。石野真子さんも「ザ・ベストテン」のランクイン経験が同様にあります。
この番組の場合は、単にレコードセールスのみならず、有線やハガキによるものも考慮されてのランキングとなっているので、アイドル勢の出演が増えやすい傾向ではありました。
●作家陣
作詞は笠間ジュン氏ですが、この方はWikipediaにも載っていない人物で、調べてみたところ、作曲の佐々木勉氏の奥様だそうで、この時期の郁恵さんのシングルを3作手掛けただけのようです。
つまり夫婦の手による作品という事になりますが、そんな数作詞家作詞していない笠間氏の手によるものとは思えない、キャッチーな詞が光る佳作で、序盤の
♪チュ~ウ チュウチュチュ
はいきなりインパクトが大(これも詞に入るのかどうか…)ですし、
何といってもサビの
♪アイ スクリーム ユー スクリーム
は極めつけですね。
アイスクリームは分かるけど、ユースクリームってなんだよ?と思っていました。
ここからは個人的な思い出になりますが、高校時代に英単語で初めて「scream」という単語が出てきて、「金切り声で叫ぶ」みたいな訳が載っていました。するとクラスメートの一人が、この曲の♪アイ スクリーム!ユー スクリーム! チュ~ウチュウチュチュ… と歌い出し、「あ、そういう事か!」と初めて知りました。「スクリーム」という英単語だったのか!と。私は叫ぶ、あなたは叫ぶ、という事か!と(笑)
そういう思い出もある曲です。
作曲は佐々木勉氏、先の笠間氏の旦那様であるわけですが、この方は作詞家として作品はそれほど多くないもののヒット曲を多く輩出されている方です。
60年代では寺尾聰さんがグループサウンズ時代に所属し歌っていたザ・サベージ「いつまでもいつまでも」にて大ヒットを記録したのは有名で、また80年代にもヒロシ&キーボーのデュエットソング「3年目の浮気」の大ヒットが有名で、70年代にはこの曲等々手掛けていて、様々な年代でヒット作を世に送り続けていました。1985(昭和60)年に46歳での早世が悔やまれます。
先述のインパクト大の詞に、大胆にラフにポップに仕上げたキラーチューンとなって、郁恵さんのキャラクターにドストライクな形でヒット曲となりました。
出だしからエレキがうねるかと思ったら、♪ララ ラララララ…とか唐突にコーラスが入るのがいかにも70年代アイドルソングらしいところですが、「一直線」という感じで実に爽快です。
●明るさ全開
郁恵さんのキャラにハマったという事を何度か書きましたが、彼女最大のヒット曲にして彼女の大きなウリであった「明るい健康美」が楽曲に見事に反映された、という事を感じます。
それまでのシングル曲は、明るいながらも自身を通して乙女心を歌ったような曲が多く、この曲は「お嬢さん」の魅力を歌い上げていて、男目線で
♪君は僕の憧れの人だよ
や
♪僕は君に首ったけなんだよ
など「僕」が主語となる、女性が歌う男性主人公の曲で、その分もあってか歌唱が「全開」という感じです。それが返って郁恵さんらしい、はっちゃけた雰囲気に満ち溢れています。
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