10月になっても猛暑、と思ったら急速に涼しくなった「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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作詞/SEPIA:作曲:GO TO
発売:1984(昭和59)年6月25日 (当時:柳葉敏郎23歳、哀川翔23歳)
売上:28.8万枚(オリコン最高5位)
1984(昭和59)年6月に発売された、一世風靡セピアのデビューシングルです。
●新時代の旗手
もう40年も前の曲とは思えない色褪せなさを感じる曲ですが、当時の歌謡シーンになかったタイプの集団であり、そういうムーブメントはあったと思いますが、これをヒットさせて一般大衆に浸透させたという点において、彼らの存在は革命的であったといえます。
ズートスーツとよばれるスーツスタイルにノーネクタイでサスペンダーをつけて、和風の楽曲に洋風のパフォーマンス、おそらく原宿なんかにそんな集団はいくらか居たのかもしれませんが、デビューしてヒットさせたのが「新しい」と思わせたのだと思います。当時我々田舎の中学生には、全く見た事のないジャンルだったので。
●前身団体と関係者の幅広さ
元は劇男一世風靡という路上パフォーマンス集団で、その前身には「劇男霊心会」という集団がありますが、これは「ザ・ハングマン」のシリーズ後半の作品でエンディングでアクロバティックなパフォーマンスを行なっていた集団でした。(これらのパフォーマンスは、この「前略、道の上より」のリリース後の事ですが…)
その霊心会から「非・霊心会」として分裂したのが劇男一世風靡で、その中から歌を歌いたいメンバーを募ってできたのがこのグループであり、7人のメンバーであったといいます。
この7人のメンバー自体にも、柳葉敏郎、哀川翔という俳優界のビッグネームが複数いるのもすごいですし、リーダーも小木茂光という存在感ある役柄で有名になった俳優を輩出しており、途中で脱退しましたがバラエティー番組で活躍した武野功雄というメンバーもいて有名人だらけの集団でした。その他、松村冬風、春海四方、西村華景というメンバーがいましたが、西村氏は2023年に亡くなられています。
その他、劇男一世風靡や劇男霊心会を含めると、中野英雄、勝俣邦和、羽賀研二、野々村真、風見しんご…と数えきれないくらいの有名人がこれらの世界から出て今でも芸能界で活躍しています。(一部そうでない方もいますが…)
●一世を風靡
まさに一世を風靡した存在でしたが、個人的にはその「一世を風靡した」という言葉は、彼らの登場時には知らなかったので、「そんな風に遣うんだ」とビックリしたものでした。
●作家陣
作詞はSEPIAとなっており、歌っている彼ら自体が詞をつくったものと思いますが、作曲の「GO TO」とは当時の先進的ミュージシャン・後藤次利氏のペンネームで、後藤氏の起用はメンバーが希望したものだそうです。
●詞
なんといっても最初の
♪素意や
が印象的でした。
ソイヤー!
と聴こえたその掛け声は、当時中学生の自分にとっては
「秘密戦隊ゴレンジャー」の「トイヤー!」という戦う時の掛け声みたいなものかな?と思っていて、大人になるまでずっと「ソイヤー!」だと思っていました。
2000年頃、30歳前後のある時にカラオケで人が歌っていたのを見て、その画面に「素意や」と出ていたのを見て初めて、ソイヤー!ではない事を知りました(笑)
「素意や」には、「かねてからの願い」「本心」などの意味が込められているといいます。
桜吹雪が舞いそうな中を歌うような和風の歌詞が並べ立てられており、日常の何かをするにおいて、その為には何かをしなければならない…、流れ続ける時の中で何かをやり続ける…、生きる証とは何だろうか?という問いで歌詞は結ばれています。
●曲
和風の詞に、笛や太鼓の音が随所に散りばめられて、よさこいや阿波踊りのような日本古来の和風の曲にポップス的な要素がアレンジとして加わり、不思議な雰囲気が醸し出されています。和風ながら硬派な男たちが歌う(当時の)現代的なカッコよさというのか、そんな雰囲気がプラスされている、そんな事を感じます。
こんな斬新な曲を披露していた彼らももれなく還暦を迎えており、時の流れを感じずにはいられませんが、まさに
♪波が続くように 時の刻みもまた続く
訳で、ここまでやってきた色々なことすべてが「生きる証」だったのかな、と感じます。
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