すっかり9月も終盤へと突入となった「今日の1曲」。
今日はこの曲!
↓音源はコチラ↓
作詞/作曲:RYO&HISASHI
発売:1986(昭和61)年11月21日 (石橋凌:当時30歳)
売上:不明(オリコンチャートインなし)
1986(昭和61)年11月に発売されたARB14枚目のシングル曲です。
●アルバムと同日発売
この曲は同日に発売されたアルバム「ONE and Only DREAMs」のシングルカット版で、シングルとアルバムが同じ日に発売されており、カップリングの「SPEED OF LOVE」もアルバム収録曲です。シングルカットしたうまみをあまり感じませんでしたが…。
●第三期ARB
ARBというバンドは、ボーカル石橋凌氏とドラムのKEITH氏以外は交代を繰り返してきたバンドで、ギターとベースは3代ずつくらい後退しており、その時々の在籍メンバーにより音が変わっていきました。
この当時はギターが斎藤光浩氏から白浜久氏へ交代した頃で、サウンド的にも打ち込みを多用したものへと変貌していってました。
なのでアルバム曲の音を聴いていても、これ以前のものはある程度生バンド的なものを感じましたが、この時期からは色々とアレンジで加工されている事をものすごく感じます。
最初期にメンバーチェンジしてるので、これを含めるとこの時期は第四期ともいわれますが、大別して第三期と記しました。
●メディア進出
またこの時期もっとも顕著な変化といえば、やはり石橋凌氏の俳優業への本格的な進出でした。
この頃女優の原田美枝子さんと結婚、そんな時に松田優作氏が最初で最後に監督した映画「ア・ホーマンス」に出演が決定し、その名が一躍知れ渡る事となりました。
石橋氏自身はARBというバンドをもっと売れるようにしたい事と松田氏への憧れで、その後俳優業を続けたといいますが、彼自身の名は上がっても、ARBの人気向上へそのまま反映はされなかった感はありました。
もちろんライブでの人気やアルバムの売上は多少増えたようですが、シングル売上としてはほぼ皆無に等しい感じでした。そして皮肉にもその後松田氏の逝去を受け、石橋氏が俳優に専念したいとの意向により1990(平成2)年最初の解散をします。
この曲の出た頃は、ベースがその後交代するものの、これ以外は解散時のメンバーでした。
●シングル向きの楽曲?!
ARBは元々アイドル的なロックスタイルを要求され、これを拒んで独立した経緯があり、これによりある程度自分たちの好きな作風の曲をリリースしてこれたと思いますが、その中でも「これはシングル向けとしてつくったものだな」と感じる楽曲がありました。
1982(昭和57)年、アルバム「W」のラスト曲「クレイジー・ラブ」がそれでした。ひとことで言えばシンプルな構成の楽曲でした。ストレートに入ってくる感じで。歌い方も大衆を少し意識したような感がありました。
この「プライベートガール」も同じ匂いを感じました。歌い方が他の楽曲のようなARBの世界というより、大衆を意識した感が個人的にはありましたし、詞やサウンドの作風がシティポップス系な感じがしました(♪車の鍵をつかむ~、など)。
当時こういう都会派的の曲が流行っていたのもあったのかなと。ロックにそういう部分を混ぜ込んで大衆へ馴染みやすくしたのではないかな?と感じました。
同日発売ではなく、先行シングルにすれば、あるいはB面をアルバム未収録にすれば、当時の石橋氏の世に出て行く流れからして、少しくらいは売れたんじゃないかな?と後から勝手に思ったりしましたが…。
まぁでもこれは分かりませんね、俳優・石橋凌に注目してもARBのレコードを買おうとなかなか直結しないもので、個人の人気がなかなかグループに還元されないのは世の常だな、とその後何十年も同様の例を見て思いました。
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