今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (140)ワイルド・ローティーン・ガール/A.R.B.(1979)

11月も早くも中旬に差し掛かろうとする「今日の1曲」。

今日はこの曲!

petitlyrics.com

↓動画はコチラ↓

www.youtube.com

作詞/作曲:石橋凌

発売:1979(昭和54)年4月25日 (石橋凌:当時22歳)

売上:不明(オリコンチャートインなし)

1979(昭和54)年4月に発売されたA.R.B.のセカンドシングルです。

 

アレキサンダーラグタイム・バンド

石橋凌氏率いる「社会派」ロックバンドといわれる「ARB」はこの略称ですが、当初はこのアレキサンダーラグタイム・バンド表記で紹介される事も結構ありました。

石橋凌氏というと、どちらかというと強面のロッカーであったり俳優であったり、というイメージが大半ですが、この動画では「かわいい」の域にすら思えます。当時デビューしてまだ日も浅い22歳だった訳ですが。

当時は所属事務所からアイドルロック的なものを求められて、これを拒否して独立した経緯もあってか、ヒット曲には恵まれなかった面がありました。オリコン100位以内に入った曲は数えるほどで、世間的なヒット曲はないままです。

 

●70年代のロック

当時はまだ世間にロックというものが認められていなかった、というかようやくサザンオールスターズやツイスト、甲斐バンドなどが世を席捲するようなヒット曲を飛ばし始めた頃で、まだまだ「不良のやる音楽」的なイメージが強かった頃でした。

そんな時に現れたARBは少し早すぎたのかもしれませんが、70年代にあってかっこいいサウンドを聴かせてくれました。

この曲のリリース1ヶ月後にファーストアルバム「アレキサンダーラグタイム・バンド」をリリースし、この曲もその最初の曲として収録されています。

 

サウンド

最初からエレキの重厚なリズムで始まり、その瞬間からロックだなと分かる楽曲です。

♪俺の皮ジャーンに で始まる歌詞もいかにもロックです!軽快なロックではなく、スローでヘビーな感じのロックです。

前奏はそんな重厚エレキから始まり、ブラスが途中から加わって賑やかな音になっていきます。

一番の歌い終わりで石橋氏が♪イェーーーーーーとシャウトした後で、間奏に入りエレキがダーーーンッと鳴りながらやがては消え入り、またエレキが大いにうねる間奏になります。これがまた70年代にしてこんなカッコいいサウンド…と感動します。

 

●歌唱

ARBの楽曲は、というより石橋凌氏のボーカルは初期と後期では全くの別人レベルで、この曲は初期の地声まんまみたいなボーカルが粗削りでそれはそれで魅力あり、その声をちょっと音を上げてシャウトしたり、「がなったり」しています。2番の終わりの♪なっがいよるぅイェェーーーっの部分は分かり易く、がなっています。

地声まんまのボーカルだと、どうしても歌唱が単調になるので、アクセントの為にがなって、ロック歌唱っぽくしていたんだと思いますが、後には総じて高い音で歌うようになり、初期と後期を聴き比べると本当に別人です。矢沢永吉氏も初期と後では全然、声が別人ですが…。

 

●歌詞

何度も出てくる♪あたし本当は ワイルドローティーンガール ですが、ワイルドな15歳以下?中学生って事になりますかね?そんな子が黒いマニキュア光らせ笑ったり、ラジオのつまみサイコーに上げたり、ブルースを鼻で歌ったり…何かと昭和だなと感じますが、マセガキの曲という事でしょうか。背伸びしたいローティーンという事もいえるかもしれないですね、ちょっと背伸びしすぎな気もしますが…。

石橋凌氏が♪ワイルドローティーンガール と繰り返し歌う(その後の♪ワイルドローティーンガール という男性コーラスもたいがい印象的)訳ですが、3つ目のこのセリフだけが各々強調ぎみにがなりを入れて歌われていて、他の部分は基本単調に歌われています。最後の♪ウォーーーーーというがなり気味のシャウトも印象的でした。

 

70年代ロックの隠れた名シングルとして御紹介しました。

 

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