今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (158)フリフリ/ザ・スパイダース(1965)

年明け一週間、3連休真っ只中の「今日の1曲」。

今日はこの曲!

 

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作詞/作曲:かまやつひろし

発売:1965(昭和40)年5月10日 (堺正章:当時18歳、井上順:当時18歳、かまやつひろし:当時26歳)

売上:不明 (オリコンチャート導入以前)

1965(昭和40)年5月に発売された、ザ・スパイダースの実質的なデビューシングルです。

それまでは、エレキバンドとしての存在のみで、今回がヴォーカル入りの初の楽曲となりました。

このブログでここまで取り上げた最古の楽曲は1968(昭和43)年のザ・タイガース「君だけに愛を」でしたが、この3年近く前の曲であり、取り上げた楽曲の最古記録も同じだけ更新しました。今後は分かりませんが、自分の手持ち音源にこれ以上古い曲はなく、今後もこれ以上古い曲をお送りする事はないと思います。

 

グループサウンズの夜明け

ザ・スパイダースグループサウンズ人気の初期を牽引したといわれますが、ブルーコメッツザ・ワイルドワンズとは違った形で、よりロックに傾倒したところからの出現で、その実質的な最初の曲となるこの曲は、グループサウンズの夜明けといっても過言ではないと思います。

グループサウンズの隆盛は主に1967(昭和42)~1968(昭和43)年頃で、これ以前の曲はそんなになく、まして1965(昭和40)年は更に少なくなる訳で「この曲から始まった」といっても過言ではないところです。

 

●日本ロックの夜明け

グループサウンズの夜明けであると共に、それは日本ロックの夜明けであったともいえます。

ドラムにエレキに…、そしてハンドメンバーによるオリジナルの詞と曲に乗って歌い叫ぶ…日本ロックの夜明けはこの曲だと個人的には思っています。

初めて聞いたのは1987(昭和62)年頃、高校時代にラジオで聴きましたが、なんとも古くさぃ音の中に確かにロックのサウンドがあって、日本の黎明期を感じましたが、この時代の音楽をあれこれ聴いていると、この曲の特異性や先進性というものが際立っていたと感じました。

 

●ジャケット

この実質的に世に出た作品で、早くも既に彼らの未来を暗示しているような、堺正章・井上順の両氏のコミカルな踊りが、個人的に「衝撃」に近いレベルでした。当時この2人がともに18歳というのも驚きでした!

その後彼らがバラエティー的な方面で成功していくのを見ると、こんなポーズも違和感なく思えました。こんな格好でジャケットに映るのも時代性ですね。

このポーズってB面の「モンキー・ダンス」のものでしょうか。ジャケットにも「モンキーで踊ろう」と前面に記してありました。この曲は陽気で爽やかな曲という感じで、タイトルほどのコミカルな曲ではありませんでしたが、やはりエレキとドラムが全面に出た、この時代ではかなりレアものではないかと思います。

 

そして、自身のバンドの作詞作曲をした、欠く事のできないキーマンが、かまやつひろし氏ですが、彼がジャケットに写っていないという不思議なシングルです。かまやつしは「遅刻癖」があり、しばしばこのような事が発生していたといい、サザンのジャケットに桑田さんだけ写っていないようなものですが、当時はこれでも発売していたのですね。

 

更に名義はザ・スパイダースではなく、厳密には「田辺昭知とザ・スパイダースとなっており、リーダーである田辺氏の存在が前に出ていました。

 

●作家とメンバー

先述の通り、作詞作曲は「かまやつひろし」氏です。

この当時でどちらも両方やっていたのは相当珍しかったのではないでしょうか。

大体の曲は、それぞれプロの作詞家・作曲家が手掛けていたので、かまやつ氏はシンガーソングライターのはしりともいえるでしょう。

 

●翌年出た英語版

「フリフリ'66」として翌年歌詞を英語にしたものが(アルバム曲として)発売されましたが、歌詞を変えただけでなく、サウンドも実に洗練され、1年でこんなに進化するのか、というぐらいでしたが、前作のボコボコッとしたサウンドの角が取れてすっかりロックの楽曲でした。

 

●フリフリフリフリ

やはり♪フリフリフリフリ…というフレーズが圧倒的に耳に残る曲ですね。

オリコン記録のない時代であったので、いくら売れたかは不明です。またグループサウンズの隆盛前でもあったので、世間的な人気を得る前とも思われ、オリコンチャートがあっても100位以内に入っていたレベルかどうか、という感じではなかったでしょうか。

 

という訳で、今回はこれ以上ない古い曲の御紹介でした。

 

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