12月も明日から下旬、いよいよ年の瀬な「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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作詞:康珍化/作曲:芹沢廣明
発売:1983(昭和58)年9月21日 (藤井フミヤ:当時21歳)
売上:39.6万枚(オリコン最高8位)
1983(昭和58)年9月に発売されたチェッカーズのデビューシングルです。
●デビュー曲
主に1980年代の音楽シーンで約10年間、常に最前線を走り続けたといえるチェッカーズの記念すべきデビューシングルです。
その名の通り、このジャケットでもチェックの服を前面に出したスタイルになっていました。この当時から見ても、少し前の時代のオールディーズファッションという感じでした。
●遅れてきたヒット曲
デビューシングルでオリコン最高8位、39.6万枚を売上げた格好となっていますが、初めからこんなに売れた訳ではありませんでした。
2枚目「涙のリクエスト」(1984.1.21発売。最高2位。67.2万枚)のヒットにより、前のシングルである本作も注目されるようになり、その動きにつれて後発で売れるようになっていきました。
この曲が出た当時にまつわるかすかな記憶がありますが、ラジオで本作の宣伝が流れてきたことがありました。「チェッカーズ!」というそれまで聞いた事ない名前がアナウンスされていて、ちょうどサビの♪ララバイララバイ…の部分が流れていた覚えがあります。
当時1983年9月の発売から、この年内のうちはほぼ売れなかった状況で、オリコン100位にも入っていたのかどうか…でした(詳しくは知りません)が、次の曲が売れてから見直されるように売れ、さらにそのまま3枚目も好調な売れ行きを記録し、3曲同時にTOP10内に入ったり、一躍「時の人」達になりました。
●他者が歌っていたかも
本作は、元々は真田広之さんの楽曲として書き下ろされたといいますが、当人が難色を示してチェッカーズに回ってきたと聞いた事があります。
当時の真田さんというと千葉真一さん主宰の「JAC」のホープとして、高木淳也さん、黒崎輝さんなどとトリオを組んだりして、そのリーダー的存在で、ちょっとした「JAC」ブームでもありました。
他人から回ってきたものがデビュー曲というのはあまりいい気のしないものですが、とにかくこの曲でデビューする事となり、特に本作作曲の芹沢廣明氏は彼らのキャリア前半の楽曲のほとんどの作曲を担当する事となります。
●七五調
♪ちっちゃな頃から 悪ガキで~ と始まりますが、一貫して「七五調」の方式を取っている、と説明で見るまで気づきませんでした。確かにそうですね。サビはそうではないですが,Aメロから聞いてるとその通りで、聴いていての心地良さはこの音を整えている所からきてるのか、と納得しました。
●印象深い歌詞
作詞の康珍化氏の功績が大きい訳ですが、先述の♪ちっちゃな頃から悪ガキでぇ~のフレーズは吉本新喜劇の芸人のギャグとしてもパロディーで使われたり、つづく♪15で不良と呼ばれたよ~のフレーズも印象的、サビの♪ああ分かってくれとは言わないがぁ~のフレーズも有名であり、♪ララバイララバイお休みよぉ~とか何言ってる分からないような歌詞でもフレーズとしてメロディーとして自然にしっくり伝わってくるのが不思議なほどです。
♪仲間がバイクで死んだのさのフレーズもそれなりに有名だったり、もう少し有名なのは♪卒業式だというけれど なんにを卒業するのだろう~ ですね。とにかくこう書き上げたら「あ、そんな歌詞あった」と分かる人が40年近く経ってもとても多いのではないかと思います。他にももちろんヒット曲は数多くありますが、そんな中でもこの曲の各フレーズは鮮烈な印象を世の人々に与えたような気がします。
リリース後2、3ヶ月はいまひとつでしたが、後発の曲が売れて結局はグループを代表する曲になった、という珍しいパターンですが、この記事はこれにて、ララバイララバイおやすみ、よ(笑)