3月になってから寒くなってきた「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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発売:1975(昭和50)年5月5日 (当時15歳)
売上:3.2万枚(オリコン最高41位)
1975(昭和50)年5月に発売された、片平なぎささん2枚目のシングル曲です。
片平なぎささんの楽曲でこれまでupした記事です。
●2枚目シングル
「2時間ドラマの女王」として長年君臨し、大女優のイメージが強い片平なぎささんですが、元々はアイドル歌手で、当初から現在に至るまでずっとホリプロに所属し続けています。榊原郁恵さんはデビューでは後輩になりますが、同じ事務所で同学年、高校の同級生だった間柄です。
と、アイドルしていた訳ですが、その過去が霞むくらい女優としてのキャリアが長く、インパクトのあるものとなっており、最初は歌手として1975(昭和50)年1月20日に15歳で「純愛」(最高33位。7.7万枚)という曲でデビューしました。
本作「異性」は、これに続く2枚目のシングル曲で5月にリリースされましたが、この2ヶ月後に16歳になるという事で、高校1年生15歳でこの大人っぽさ、当時から大器の片りんが見えていたように思います。
本人が「歌は苦手」との苦手意識が強く、歌の仕事では常に仕事場へ向かう足取りが重かったといいます。聴く側としてはとても雰囲気のある歌声で独特の世界観を感じますが、本人の苦手意識が上回ったという事でしょうか。この世代のアイドル出身者は後に多くの方が歌手活動に回帰したりする中、歌はまるで黒歴史かのように戻ってくる気配は感じられずに現在に至っています。
●順位・売上
オリコン最高は41位で、前作「純愛」が33位だったのに対してやや落とし、売上は3.2万枚で、「純愛」は7.7万枚につき半減してしまいました。
●作家陣
作詞は山上路夫さんで、デビュー曲「純愛」とこの「異性」の最初の2作のみ詞を手掛けており、作曲は三木たかしさんで歌手・黛ジュンさんの実兄にあたりますが、デビュー曲から最初の5作の曲を手掛けています。
よって最初の2作だけが、このコンビの手によるものとなります。
●けだるいポップス調
アイドルポップスという感じではなく、気だるさに溢れたイントロからスローに入っていく感じで、淡々とした歌い出しで始まります。
この恋する気持ちをどうすればよいか?思い悩んで日暮れの街を一人歩いたり、すぐに涙ぐむようになったり…という切ない心を描いています。
●Bメロで転調
♪泣~き~たい時もっ私 野の花のように~
で、淡々としたAメロから突然テンポがゆっくりになって不思議な感覚を覚えますが、ここで一気に壮大感溢れる雰囲気になっていきます。
ここから先は
1番:♪清らかな心をもって 待つことだけです
2番:♪悲しみを願いに変えて 祈ってゆきます
といじらしいほどに健気な女心を歌い上げ、サビで
♪ただひたむきに生きること ただひたむきに愛すること
と結び、どこまでもまっすぐな恋心をこんな大人びた15歳に歌われたら…
と感じずにはいられませんでした。
それにしても、アイドルポップスというよりは、昭和の喫茶店の歌謡BGMで流れていそうな気だるさあふれる曲調と、彼女の年齢の割に大人っぽい雰囲気とが絶妙にマッチした曲と感じます。まっすぐなアイドル路線と違う雰囲気が返って合っているような。
この曲はリアルでは全然知らなかったですが、1997年頃に中古レコード店で漁ってた時に見つけました。片平なぎささんの楽曲はこの当時「私のいちばん美しい時を」だけ知っていました(ドラマ「白い波紋」の再放送を見て)が、その当時よりもっと初々しい印象の強いこのジャケットを見て、聴きたい!と思いレコードで買ったものでした。
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