今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (138)色づく街/南沙織(1973)

11月最初の週末がやってきた「今日の1曲」。

今日はこの曲!

 

www.uta-net.com

↓音源はコチラ↓

www.uta-net.com

作詞:有馬三恵子/作曲:筒美京平

発売:1973(昭和48)年8月21日 (当時19歳)

売上:29.6万枚(オリコン最高4位)

1973(昭和48)年8月に発売された南沙織さん9枚目のシングル曲です。

 

●王道コン

南沙織さんのシングルといえば…というぐらい、作詞:有馬三恵子さん、作曲:筒美京平さんというのは定番であり王道のコンビで、デビュー曲「17才」(1971年発売。最高2位。54.2万枚)から15枚目の「思い出通り」(1975年発売。最高19位。10.5万枚)まで、カバー曲「カリフォルニアの青い空」(1973年発売。本作の前シングル)を除いてすべてこのコンビでつくられてきていました。

 

●最後の5位以内

この曲はオリコン最高4位を記録し29.6万枚を売上げたとの記録が残っています。

彼女にとって、オリコン5位以内に入るのはこの曲が最後で、その後TOP10入りするのは、6作後の「人恋しくて」(1975年発売。最高6位。23.4万枚)のみでした。25万枚以上売れたのもこの曲が最後で、20万枚以上売れたのもやはり「人恋しくて」が最後となります。なので、この曲あたりを境にアイドルとしての爆発的な人気に少し陰りが見え始めます。逆に大人っぽい楽曲にもなっていくのですが。

 

●多方面からカバー

彼女の楽曲としてよくカバーされるのが、多くの世代に愛されているデビュー曲「17才」ですが、これに負けず劣らずカバーされていたのが本作です。

森高千里さんが「17才」をカバーして飛ばしたような大ヒットはありませんが、本作だと麻丘めぐみさんや昭和50年代に入ると川島なお美さんなどがアルバム収録曲として歌っており、シングルだと1982(昭和57)年に三田寛子さんがリリースし、オリコン最高50位の記録が残っています。

その後もアイドル的なものではないところから、高橋真梨子さんや水野美紀さんなどがアルバム曲としてカバーしており、人気の高い曲である事が窺えます。

個人的に彼女のオリジナルを初めて聴いたのが1996(平成8)年頃ですが、初めて聴いた気がしなくて、ひょっとすると幼少時にTVで三田寛子さんが歌っていたのを聴いてうっすら覚えていたのかもしれないな…と思ったりもしました。

 

●秋に聴きたい曲

全体的にしっとりとしたバラードで、サビにかけて盛り上がり始め、最後に歌い上げて、またおとなしい演奏に戻って…という山谷繰り返すテンポになっています。

♪チュッチッュチュ チュッチュッチュ ルッチュッチュ…を繰り返すコーラスがなんとも印象的な曲でもあります。

「色づく」街ということで、♪街は色づくのに… というフレーズもあります。ちょうど今頃の季節のように、秋色に色づいていくのでしょうか?発売時期は思いっきり夏でしたが、曲調からすると秋色に色づいていくように思えてなりませんでした。

秋に聴きたい、というのと、けだるい雨の昼下がりに聴いてみたい曲でもあります。

ちょっと気分が上がらない時に、心の赴くままに、ダラーンとなった感じでこの曲を聴きながら、その気分に浸りきりたい、そんな曲でもあります。

 

●楽曲

別れた相手を今でも好きだと思いながら、誰もが女になってゆく…そんな事を書き連ねられた曲、と感じますが、これを歌っていた彼女もこのリリース時に19歳になって、少女から大人への階段を上ろうとする時に提供された曲であり、年相応なのか少し背伸びなのか分かりませんが、それまでとは少し違うステップで、心情を歌い綴る事を要求されたのかな、と感じました。

後に他の歌手のカバー版を聴きましたが、彼女独特のアンニュイな雰囲気の表現の仕方がやはり絶妙で、これを基準に他の方の曲を聴いてしまうと、どこか物足りなさを感じずにはいられませんでした。レベルの高低ではなく、彼女の持つ独特の間の取り方や、言葉の繋げ方?がホントに絶妙なんです。

「沙織節」ともいうべきその唱法が素晴らしすぎて、他の方の歌う同曲と比べられない、いわゆる「絶対無二」というべきものなのです。

 

昭和の曲は、こういうのんびりした気分で聴きたくなるものが多くて、なかなかそこから離れられないな、と感じてしまいます。

 

にほんブログ村 音楽ブログ 思い出の曲へ
にほんブログ村