今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (170)STILL!/ハウンドドッグ(1983)

3月も早くも半ばまで来た「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞/作曲:八島順一

発売:1983(昭和58)年5月21日 (大友康平 当時27歳)

売上:不明(オリコンチャートインなし)

1983(昭和58)年5月に発売された、ハウンドドッグ7枚目のシングル曲です。

 

●初期メンバー時代の曲

1980(昭和55)年3月に「嵐の金曜日」でデビューしたハウンドドッグ。

初期はオリコン100位にチャートインしないまま2年間を過ごしましたが、1982(昭和57)年にCMタイアップを得た「浮気な、パレットキャット」がスマッシュヒットして、世に知れる事となりました。

しかし総じて仙台を拠点に活動していた初期メンバー時代(1980~84年)は、シングル曲でオリコン100位以内が前述「浮気な、ー」ただ1曲のみで、その後に続く曲も売れず、この期間9枚のシングル中8枚は圏外という状況でした。

そんな中でも初の武道館ライブを成し遂げたのもまた、この曲がリリースされた1983年の事でした。「ヒット曲がない状態で1万人を動員した」とよく言われている伝説の武道館でした。パレットキャットの翌年の事だったので、ヒット曲がない事もなかったのですが…。

 

●淡々と流れるロック

ハウンドドッグらしくない?淡々と流れる懐古ソングという感じで、或いはハウンドドッグのシングルらしい曲ともいえるかもしれませんが、割に軽快に曲が流れていき、また大友康平氏のボーカルも独特の鬱陶しさ?いやアクが強くなく、むしろ爽やかさすら感じたものでした。

歌詞的には「STILL!」(今でも)という通り、過去を振り返る要素の強い曲と感じました。♪お前が好きだよ 本気さ やり直そうあの日のままに とくるので、復縁希望ソングそのものですね。

Aメロは♪何もかもが変わったぜ あの頃は若すぎたよ と始まりますが、まさに「若気の至り」を大いに反省するフレーズが繰り広げられていきますが、♪今も変わらない I LOVE YOUと帰着します。

あの時は若かったから、相手に色んな事を求めては傷ついて、でも今でも好きだからやり直そうよ、という復縁希望ソング(また言う)だなとつくづく思います。曲を聴いていてそんなに思いませんでしたが、歌詞を見るとすごくその事を感じました。

世の色々な曲でよく「やり直そう」とか出てくるのですが、実際やり直して結果的にうまくいくのだろうか??という事をついつい考えてしまいます…同じ過ちを繰り返して、永遠に過去になってしまうような…人によるのでしょうか。。

横道逸れましたが、サウンドについても重厚な感じがなく、シンプルで淡々としたロックサウンドが流れていく、そんな感じです。後に彼らがシングルリリースする「GLORY」へも通じるものがあるように思いました。

 

●作家

ハウンドドッグは基本、メンバーが曲を作りますが、この曲もギターの八島順一氏が作詞作曲両方をやっています。デビュー曲「嵐の金曜日」も八島氏の作詞作曲でした。

ちなみに、ここまでの唯一のヒット曲であった「浮気な、パレットキャット」は、例外的に外部の提供によるもので、何とも皮肉でした。つまり初期の仙台時代は、自前の曲をヒットさせることができないままに終わってしまいました。

八島氏はハウンドドッグのメロディーメーカー的な要素が強く、多数の楽曲を作曲していますが、作詞はあまりしておらず、ただ作詞をしている楽曲については、作曲は必ず彼自身がやっています。

 

 

ライブに定評があってシングルは売れなくても武道館動員はできたハウンドドッグ。この翌年からメンバーチェンジに伴う様々な痛みが生じて、まさに試練の年となっていきますが、このシングルの出た頃はその前夜的な時代であったと思います。当時の自分の感覚からすると、「前の年に1曲売れたけど、どこいったんだろう?」と思っていたか、そこまで意識もしなかったか、もはや思い出せませんが、世間的に知れ渡った後、嵐のあとの静けさの頃だったかも…とかこの曲を聴いてると、色々その辺のことに思いをめぐらせてしまいます。

 

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