2023年始まったばかりと思ったら、もう3月まで下旬になってしまった「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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発売:1979(昭和54)年4月21日 (当時23歳)
売上:10.9万枚(オリコン最高16位)
1979(昭和54)年4月に発売された野口五郎さん30枚目のシングル曲です。
●ユーミンではない
「真夏の夜の夢」といえば、1993(平成5)年にユーミンこと松任谷由実さんが大ヒットさせた曲を真っ先に思い浮かべる方が多い(それでももう30年も前)かもしれませんが、それより14年前に野口五郎さんが同じタイトルの全く異なる曲をリリースしていました。
●個人的印象
この曲がリリースされたのは自分が小3の時で、その記憶はあります。「真夏の」というタイトルだったので、真夏の発売だったのかと思っていましたが4/21発売、と思ったよりも早くて、そこは記憶違いでした。
4/21発売という事で、この発売前位の時期に、うちの母親が五郎さんの写真を額に入れてしばらく飾っていた事も覚えています。
また、レギュラー出演していた「カックラキン大放送」で歌われていて、というかここで歌われていた記憶しかないのですが、この時歌っていた「ハープ」という楽器の事をこの曲で知りました。あとは♪あなたは薔薇 僕は蝶 という歌詞は当時からずっと間違いなく覚えていました。
その後音源を聴く事がありませんでしたが、13年後の1992(平成4)年頃にCDレンタルで彼のシングルコレクションを借りて、初めて音源を聴き、覚えている部分や思い出した部分や、色々ありながら聴いていました。やっぱり歴代シングルに比べて、突出してポップである事を改めて感じました。
●ギタリストの本領発揮
野口五郎さんといえば、郷ひろみさん、西城秀樹さんと共に「新御三家」と称され、その中でも他の2人のような派手な感じはなく、どちらかというと演歌調ともいえる作風の曲をしっとりと歌い上げる歌唱が似合っていて、実際そのような楽曲がずっとリリースされてきていました。
そんな中、この曲は五郎さんのシングルではかなり異色といえるポップな曲で、歌番組でギターをかき鳴らしてのパフォーマンスもあったり、それまでイメージを大きく覆す作品だったと思います。
彼のギター好きはよく知られていたようですが、自身のシングル曲でそれを披露する機会がなく、というよりそのような楽曲がなく、という方が正しいかもしれませんが、「愛さずにいられない」(1973年10月発売。最高6位。23.4万枚)がちょっとファンキーな感じだったかな、というところでした。
●TOP10を逃して
五郎さんのシングルチャートの推移はすごく分かりやすい形になっています。
1.デビュー1971年と1972年
デビュー曲「博多みれん」(1971年5月発売。チャートインなし)が不発で、演歌からアイドル路線へ転換した初作「青いリンゴ」(1971年8月発売。最高14位。19.2万枚)から「雨に消えた恋」(1972年12月発売。最高12位。15.9万枚)までがオリコン11位以下を記録していました。
2.1973年から1978年秋
次の「オレンジの雨」(1973年3月発売。最高6位。22.2万枚)で初めてオリコンTOP10入りを果たしてから、ずっと連続してTOP10入りを続け、「グッド・ラック」(1978年9月発売。最高4位。22.5万枚)まで5年半ほど続きました。
3.1978年末以降
この次の「送春曲」(1978年12月発売。最高14位。11.8万枚)では最高14位とTOP入りを逃すと、次がこの「真夏の夜の夢」で、以降現在までTOP10入りは叶わなくなっています。
チャート推移で見ると、正直セールス的には落ちてきていた頃でしたが、個人的にはこの頃の五郎さんはバリバリ売れっ子で絶好調、と思っていました(それ以前の記憶はない訳ですが…)。
この曲こそなんとか10万枚以上のセールスを記録しましたが、以後は10万枚に到達しなくなり、1983年1月発売の「19:00の街」まで約4年間10万到達曲がありませんでした(この曲が現時点最後です)。
●ポップ曲で冴える歌唱
それまで割としっとりした曲で「五郎節」を響き渡らせていましたが、このようなポップな曲でも冴えわたる響きを感じられます。
サビ前の♪アーーーーかきなーらすー の「アー」の部分はビブラートを効かせながら伸びる音も素晴らしく、サビの♪まーなつの 夢よーーーの伸びも良いし、最後の♪まなつのよーるのー ゆめーーーーと伸ばすところがトドメをさす感じでまた良かったですね。この辺りは逆にポップな曲だからこそ冴えた、と思えました。
ポップな五郎さんの曲を聴きたい、という時には一択の曲です。
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