3連休があっという間にすぎゆく「今日の1曲」。
今日はこの曲!
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発売:1978(昭和53)年2月10日 (当時18歳)
売上:0.8万枚(オリコン最高81位)
1978(昭和53)年2月に発売された岡田奈々さん11枚目のシングル曲です。
●失恋ソング
岡田奈々さんの楽曲では、初期の頃は憧れの人への切ない片思いを綴った曲(「女学生」など)が印象的ですが、時を経るにつれて「好きな人を他の人に取られてしまいそうで、なりふり構わず必死になる曲」(「求愛専科」)や、この曲のように恋した日々を振り返るような曲など、ダークな作風になっていったように思います。
前奏もしれっと始まる感じで、長さもそこそこにすぐに歌唱に入る感じです。
出だしの
♪忘れたはずでも~
のメロディー、歌い方にグッと引き込まれていきます。
そこから、忘れたはずの、彼とデートしていた頃の事をいろんな場所で思い出してしまう、今はもう別れてしまったけれど、それは誰もが必ず通る道…そんな事を延々と歌い連ねられていきます。
かなりメランコリックに入っていきますが、サビは
♪バイバイ ラーラバーイ と妙に盛り上がっていきます。
その盛り上がりの部分で、誰でも一度はきらめいたり、失恋を経験したり、人生経験を色々するけれど、いつの間にか独りになってて、みんなどこへ行ってしまったんだろう?というようなことが歌われています。
ちなみに次のシングルが「だめですか」というタイトルの分かり易過ぎるシングルで、彼女のシングルをリリース順に聞いていくと、後になるにつれて苦しくなってくる想いが感じられ、後期は加えてセールスもこれに比例していくようでした。
●リリースペース
この曲は彼女の19歳の誕生日の2日前である、1978(昭和53)年2月10日に発売されており、誕生月にリリースされた初のシングル曲でした。
それまでコンスタントに3ヶ月に一度のペースでリリースされてきましたが、前作より5ヶ月開いてリリースされており、オリコン最高81位で、記録上の売上枚数10,000枚を割り込み、当初割に順調だった彼女の歌手活動も結果にはつながらなくなってきていました。この時期はまたそれほど女優活動が活発ではなく、マスコット的な役やゲスト出演が主で、歌手から女優活動を本格的にしていこうという時期だったのかなと思います。アイドルが女優をやっていたのが、女優が歌を歌う、そんな形に変わりゆく頃…そんな感じでした。
この翌年、20歳になった1979(昭和54)年からは、明らかにシングルリリースのペースが落ち、女優活動へのシフトが明確に感じられ、1980(昭和55)年「静舞」で歌手としてのシングルリリースが一旦終了となります。
●劇中歌
この曲で個人的に思い出すのは、彼女が何度かゲスト出演していた「明日の刑事」という、坂上二郎さんが主演した「夜明けの刑事」シリーズの刑事ドラマで、その劇中歌、というよりほぼエンディングでこの曲が流れていた事です。
その時のドラマのサブタイトルが「悲しみの橋が二人を引き裂いた」というもので、ひとつの事件を通して恋愛が終わってしまった話だったと思いますが、これがまたこの曲の世界観といい感じで結びついてて、印象的でした。
●作家陣
作詞は竜真知子さん、岡田奈々さんのシングル曲ではこの曲のみでした。河合奈保子さんのシングル曲を手掛けていた印象が結構あります。
作曲は佐藤健さんで、岡田奈々さんの楽曲では1976(昭和51)年ごろは主に作曲を担当していました。奥さんは歌手の大橋純子さんで、彼女の曲も多く手掛けていますが、大橋さん、岡田奈々さん、松原みきさんの曲を多く手掛け、アイドル系で多く手掛けているのは岡田奈々さんだけです。しばらく他の方が作曲をしていましたが、この曲では久々に佐藤氏が起用された格好です。
●ジャケット
ふわっとした髪型に白の上半身で、特に飾った雰囲気のないものでしたが、聖子ちゃんカットの前身のような雰囲気がありました。松田聖子さんが歌手として出てくるのはこれより2年以上後の事です。
現在は60歳を過ぎ、歌を歌わなくなって久しいですが、まだ女優活動は続けておられるようで、近年アイドルとして同姓同名の方が出てこられましたが、その度ごとに彼女の事が話題になったり、「昭和の」と冠されたり、説明もなしに単に「岡田奈々さん」と書くのがためらわれたり少々複雑ではありますが、時には歌ってほしい思いが個人的にはあります。
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