今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (2)バラのかげり/南 沙織(1974)

今日の1曲シリーズ第二回はこの曲です。

●バラのかげり/南 沙織(1974)

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1974年3月21日発売の南沙織さん11枚目のシングルです。

彼女といえばデビュー曲「17才」がいきなりヒットして鮮烈なデビューを飾り、天地真理さん、小柳ルミ子さんと共に「三人娘」と称され、いわばアイドルのはしりのような存在です。この曲は平成の世でも森高千里さんがカバーして大ヒットさせました。

 

デビュー時がまさに「17才」で、この「バラのかげり」がリリースされた時は7月に20歳を迎えるという状況でしたが、これまで順調にレコードセールスを積み上げ、1位こそなかったものの、2位3位を獲得したりしてきましたが、この頃には少し下降気味で10位以内には届かなくなってき始めた頃でした。

 

この曲もオリコン最高15位で、年間チャートで96位、かろうじてTOP100に入ったというところで、以後出す曲が少しずつ順位を落としていきました。ただ枚数的には13万枚余りを記録しています。この当時はTOP10に入らなくても10万以上売れる曲はザラにありました。

という暗い話をしたいのではないですが、純然たるアイドルから大人の女性の曲へ路線を少しずつ転換し始めた頃ではなかったか、という頃です。当時を大人として生きていなかったので推測ですが…。

 

しかしながら、個人的にはこの曲は「ツボ」なんです!

バラードっぽい曲調をイメージしていたら、うねるようなサウンドで始まって、流れるような疾走感のあるストリングス?の前奏に、少しけだるそうな歌声…。かなりこの独特なサウンドがテンション上がる要素が高くて、ただ歌声は雨降りの昼下がりでも聞き入って耽りたくなるほどのアンニュイな感じで、この音と歌の融合がなんともいえないのです。

本当は正規の音源で聞く事を是非にお勧めしたいのですが、動画で上がってたのはこれだけで、あとはカラオケcoverなので、こんな感じというところで見ていただければと思います。当時の歌番組の収録はかなり「巻き」が入っていることが多く、音源と速度が全然違う事もザラでした。

サビにかけてのギアの上げ方がすさまじくて、聴いてると圧倒されました。「かげり」という曲名の割に、サビの歌い上げ方や「~みせるわ」の歌詞とか、凛とした女性の一念が如実に現れていて、スカッとした感じにさえなります。そうかと思うとまたAメロのアンニュイ歌唱に戻ったり、とにかく音も歌も波が激しいのを感じますが、それだけに圧倒感があって、個人的には気持ちを鷲掴みにされた曲ですね。ウォークマンで聴いててシャッフルでこの曲になると、テンションブチ上がります。

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