今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (41)悲しいくらいほんとの話/原田知世(1982)

まだまだ寒い「今日の1曲」

 

今日はこの曲!

 

lyrics.jetmute.com

 

作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお 

発売:1982年7月5日

売上:5.7万枚(オリコン最高41位)

f:id:lefthand926:20220219113234j:plain

1982(昭和57)年7月に発売された原田知世さんのデビューシングルです。

 

原田知世さんといえば、今でも歌い継がれるレベルの「時かけ」こと「時をかける少女」(1983年)があまりに有名ですが、これは3曲目のシングルで、デビューから2曲まではセールス的には少し低く、割にレアなものと感じます。

 

この曲はオリコン最高41位、5.7万枚の売上で、当時のレベルで見るとヒットとまでいかずとも、まずまず売れたかなという感覚でした。

 

このジャケットが示すようにこの曲はセーラー服と機関銃の主題歌でした。その効果でそれなりに売れたのかなと感じましたが、前年(1981年)に薬師丸ひろ子さんの主運で同名映画が上映され、同名曲と共に大ヒットしましたが、翌年にフジテレビ系の連続ドラマで30分枠で1クール放送されていたという訳です。

 

この連続ドラマをやっていたのは当時から知っていましたが、映画と比べると随分とスケールダウンしたというと語弊がありますが、安っぽい仕立てに感じました。でも連ドラにした分だけ、組長になった彼女を守る「目高組」組員ひとりひとりのキャラクターがより深く描かれていたようには思いました。

 

組員は若頭の佐久間以外はオリジナルキャラで、回を追う毎にチョロ松、アキラ、ダボ健と…次々と死んでいくのですが、その辺は後の長澤まさみさん版の同ドラマと同じような運びでした。

 

原田さんの当時長崎から出てきた小娘感?!が、「時かけ」以降の垢抜け感とまるで違っていて、これまたレアでした。

 

薬師丸ひろ子さんに続く「カドカワ系」として、彼女のフォロワー的にキャリアを積み重ねていきますが、この曲も「セーラー服と…」の薬師丸さんと同様に、作詞作曲は「来生姉弟」で、時の流れについて行けないまま、いろんな出来事が起こって戸惑う少女心理なのでしょうか、デビュー曲から知世さんの切なげな気持ちが表れているように思いました。

最後のファルセットのような歌唱が、その後の歌姫ぶりをちょっぴり覗かせているようにも思いましたし、その後「時かけ」でファルセットを多用しているその序章的な感もありました。

 

個人的に原田知世さんの曲に思い出があるのは、親友の披露宴の際に流れてきたのが彼女の「シンシア」でした。その時の澄み切った歌唱を聴いてから、この曲のような以前の曲を聴いてみると、その対比が面白いものです。