今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (74)さらばシベリア鉄道/太田裕美(1980)

仕事が終わってウイークエンドでウキウキの「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:松本 隆/作曲:大瀧詠一

発売日:1980年11月21日(当時25歳)

売上枚数:3.0万枚(オリコン最高70位

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1980(昭和55)年11月発売の太田裕美さん19枚目のシングル曲です。

今も彼女自身によって最大ヒット曲木綿のハンカチーフ(1975年。最高2位。86.7万枚)と並んで歌われることの多い人気曲です。

 

太田裕美さんの楽曲というと、作詞作曲は松本隆筒美京平ラインが最強であり王道であったのですが、この曲は大瀧詠一さんが作曲を担当しています。

その大瀧詠一さん自身が歌っている事でも有名なこの楽曲、作詞が松本隆さんという事で、この「松本-大瀧」コンビはかつての日本ロックの元祖といわれる「はっぴいえんど」のメンバー同士でもあります。つまり元同じバンドのメンバーが30歳前後でコンビを組んだ楽曲で、大瀧さんが作曲家として出した曲で初めてオリコン100位以内にランクインした曲でもあります。

 

大瀧さんが作曲家として、と書きましたが、結果的にそうなった訳で、意図的に提供しようとしていた訳ではなかったようです。

元々は大瀧さん自身の曲として作っていたものを、女性的な歌詞?言葉遣い?から歌うのを恥ずかしがったようで、この時のディレクター自身が他に担当していた太田裕美さんに歌わせよう、という事だったようです。

そんな経緯で当たった曲が今でも代表曲のように歌い継がれているのも不思議ですが、よほど縁深いものがあったのだと思います。

 

太田裕美さんの代表曲として扱われ、すごく売れたんだろうなとこの曲を知った時思ったのですが、オリコン最高70位、3.0万枚の売上でした。

太田裕美という歌手はその曲のリリース時期によって、売上や最高位のはっきり分かり易い傾向にあり、この当時は82年に留学として単身渡米する前の、キャリア末期の頃でこの時期出した大体の曲は最高70~80位あたりをうろついていた状態で、たらればではないですが、渡米せずもう少し活動していたら100位に入らない事もあったかもしれません。

 

メロディー的に売れ線な感じがしますが、出した時期が悪かったとしか思えないですね。もう3年くらい早く出してたら、何十万枚と売れたのでは?とつい妄想してしまいます。

 

サビの♪伝えーーて おーくーれぇー の音の伸ばし方がなんとも彼女らしい歌い口で、♪じゅにーがーつぅーのを たああびいいびとよー というこのなんとも母音の伸びやかさも彼女ならではの歌い口を感じます。まさに「ヒロミックワールド」。

ちなみにここに出てくる「十二月の旅人」は、このシングルが11月に出た翌12月にそのままアルバムタイトルとして使用され、当初は違うタイトルだったようで、この「さらばシベリア鉄道」のシングルリリースにより「十二月の旅人」へ変更されたといいます。

 

冬の寒空の中、いついついつまでも待っているのはとても辛いなと思ったものですが、人の心の冷たさ(♪あなた以上冷ややかな人はいない)とか、いろんな物理的な、また内外面両面の寒さに冷たさに満ち溢れた曲だな、という事を感じ、聴いてるだけで荒涼感が溢れ出してきます。

今日はこんなところで。