今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (177)黄砂に吹かれて/工藤静香(1989)

桜も散りゆくこの時期に「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:中島みゆき/作曲:後藤次利

発売:1989(平成元)年9月6日 (当時19歳)

売上:58.6万枚(オリコン最高1位)

1989(平成元)年9月に発売された工藤静香さん8枚目のシングル曲です。

 

ザ・ベストテン最終回1位曲

TVの歌謡ランキング番組として一時代を築き君臨してきたザ・ベストテンが音楽やアーティストの多様化に対応困難となってきて10年余りの歴史に幕を閉じる事となった1989年秋。その最終放送となった1989年9月28日付のランキングで1位だったのがこの曲でした。つまり「べストテン最後の1位曲」でした。

また彼女の楽曲で「レコード」として発売された最後の楽曲でもありました。なのでこの写真ではCDジャケットをあげていますが、レコード盤の正方形のタイプもあります。

 

●58.6万枚

工藤静香さんのシングル曲は当時ずっと1位を続けてきていて、デビュー曲「禁断のテレパシー」(1987年8月発売。最高1位。14.6万枚)からいきなり1位を獲得し、次の2作は3位に終わりましたが、4作目「FU-JI-TSU」(1988年6月発売。最高1位。25.3万枚)から、本作を含め「私について」(1990年9月発売。最高1位。26.5万枚)まで8作連続1位を記録しました。

その連続1位の期間中で2番目に売れた曲で、最高は「恋一夜」(1988年11月発売。最高1位。60.7万枚)でしたが、これに迫るかなりヒットした曲となりました。

 

●黄砂でトレンド

今でこそ、春が来るたびに「黄砂」が問題となり、誰もが知る言葉となりましたが、それまでは「黄砂」というと、彼女の楽曲でその言葉や存在を覚えたという方は少なくないのではないでしょうか?

黄砂に吹かれて きこえる歌は~

というこのフレーズを平成初期に覚えた方は少なくないはず、と勝手に思っていますが、当時は中国から吹き込んできて…ってニュースは聞いた事がありませんでした。これが問題視されるようになったのは2000(平成12)年頃からといわれ、実際その量がかなり増えてきていたといいます。

本作の発売された前年である1988(昭和63)年も実は量的に急増したようです。ただ絶対値がまだ低かったのと、メディアの認知度がなかったのかニュースにはなってなかったと思います。

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●2022年紅白再登場

昨年2022(令和4)年のNHK紅白歌合戦に、実に24年ぶりに出場し、個人的にはすごく唐突感はありましたが、メドレーという事で楽しみにしていたら本作と「嵐の素顔」といういずれも1989年リリースのシングル2曲だけで終わってしまい、少々寂しかった覚えがありますが、この曲がまた令和になっても本人の手により披露された事はとても良かったと感じました。

それからつい先週、TBSの朝の情報番組「THE TIME」で司会の安住紳一郎氏が半ばゴリ押し気味にこの曲のライブ映像を尺取って流したりしていたのも記憶に新しいところです。それくらい今では「黄砂」のニュースが流れる度に、この曲が取り上げられています。

黄砂に吹かれて 聴こえる曲は~」って感じで、その代名詞的存在になっています。黄砂が吹き込んでくることは色々問題でもあり、それキッカケでこの曲が取り上げられる事自体良いのか悪いのかはありますが…。その事で今に至るまで生き永らえている曲、ともいえるかもしれません。

 

●作家陣

作詞は中島みゆきさんで、黄砂がニュースになる遥か前からこの言葉をチョイスして題材にとして使っているのがすごいですね。まさかこんなに皆の知る言葉になると思ったのかどうか…。

作曲は後藤次利さんで、彼はおニャン子系の楽曲を以前から作曲していたので、その延長上で起用されたのかな、と感じました。

 

●印象的な音

なんといっても冒頭の流れるような独特の音が印象的です。

この音をちっょと聴くだけで、イントロドンではありませんがこの曲と分かる、そんな独特の音です。

 

●旅

この曲には「旅」というフレーズが沢山出てきます。

各番では必ず「旅人」のフレーズで終わるのもありますし、

黄砂に吹かれて さまよう旅は~

というところもあります。恋を通して当てない旅をしている、さまよえる旅人…五里霧中な雰囲気を感じたものでした。

最後は

♪笑顔で終わったあの日から 旅人

となりますが、これは心からの笑顔なんだろうか?とふと感じてしまいました。

 

 

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