今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (230)I say Good-bye, So Good-bye/矢沢永吉(1979)

2023年もあと10日を切って、最後の土日休み(年末年始休暇を除き)となった「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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↓音源が取れなかった為、試聴サイトのリンクです

music.oricon.co.jp

 

作詞:相沢行夫/作曲:矢沢永吉

発売:1979(昭和54)年4月1日 (当時29歳)

売上:11.7万枚(オリコン最高16位) 

1979(昭和54)年4月に発売された矢沢永吉さん6枚目のシングル曲です。

 

●大ヒットの次の曲

1975(昭和50)年に自身のバンド「キャロル」を解散して、ソロ活動を始めた永ちゃんはその年のうちにデビューしました。

3年後の1978(昭和53)年には「時間よ止まれ」が初のオリコン1位に輝き63.9万枚を売り上げ、後楽園球場でのライブ(前年1977年に日本のロック歌手で初の日本武道館公演)も成功させ、名実ともに「スーパースター・矢沢永吉」になった頃で、この曲から1年以上経ってリリースされた待望のニューシングルでした。

本来はこの年の2月にリリース予定で、前作(1978年3月)から1年経たずに発売されるはずでしたが、マスターテープが工場へ納品後に、永ちゃんサイドの意向で作り直しとなり、1ヶ月以上ずれ込む事となりました。

前作が売れすぎた事もあってか、本作はオリコン最高16位、11.7万枚の売上となり、そこまでのヒットとはなりませんでした。その後しばらくはオリコンTOP10内に入る曲が続いていきます。

 

●ソロ第一章のおわり

この曲は、永ちゃん20代ラストシングルで、またソロデビューから所属していたCBSソニーからリリースした最後のシングル曲でもあり、翌年よりワーナーパイオニアへレコード会社を移籍して楽曲をリリースする事となります。

そういう意味で、矢沢永吉ソロ第一章はここで終わったと個人的には思っています。

この曲を含む全10曲でリリースされたアルバム「Kiss Me Please」がこの年1979年6月に発売され、CBSソニーでの楽曲リリースは新作ではこれが最後だったかと思います。

 

●ソロボーカルの完成形

この時期の永ちゃんの歌唱が、「ソロ・矢沢永吉」として一旦の完成形だと個人的には思います。完成というより「確立」の方が正しいでしょうか?

永ちゃんといえばこの歌声、というのがはっきり感じられて、特に高音で張り上げる時の歌い方にそれを強く感じます。例えば出だしの♪あいつが~ の「あ」の部分の張り上げ方とか。

それまでの歌唱はここへたどり着くまでの模索という感じで、1stアルバムはまだキャロル歌唱の名残が強く、だんだんソロとしての歌唱になっていくという感じで、1作ごとに歌唱が変わっていってる事を感じます。

 

●友との別れ

冒頭でいきなり

♪あいつが死んだよ 誰も知らぬ間に

と歌われ、友であるらしき人物が死んだ事を想像させます

♪車のラッシュ 光の海に

とあったので、交通事故死でしょうか。

永ちゃんがソロデビューした年のファーストアルバム「アイ・ラヴ・ユー,OK」に収録されている「ライフ・イズ・ヴェイン」という曲の冒頭で、ハイウェイで死んだ友の事が描かれていますが、本作を聴いた時にこれと一緒だ!と思ったものでした。

 

本作に複数回出てくるサウンド・ブールバード」というフレーズですが、今回この記事を書くにあたって歌詞を見直すまで、30年以上ずっと「ブルーバード」だと思ってました。ブールバード=「通り」という事なのですね。

 

サウンド

割に淡々とした出だしのキーボード?の音に徐々に色々な音が被さって、永ちゃんの張り上げボーカルが被さりつつも、あくまで音は割と淡々としながら進んでいきます。

間奏でエレキが早弾きも交えつつ少しうねっていますが、それも派手な音にならないよう控えめさを感じます。アウトロでまたエレキがうねりながら、ストリングスも入っていきつつ永ちゃんのシャウト共にフェードアウトしていきます。

前作はバラードっぽかったですが、この曲もそれほどロックロックしている訳でもなく、淡々としたロックという感じでしょうか。大ヒット作の次という事もあって、曲づくりのプレッシャーはかなり大きかっただろうと想像します。

 

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↓本作収録アルバム