今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (47)ワンモア・チャンス/舘ひろし(1981)

久々にポカポカ日和がやって来た!「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:菊地真美、舘ひろし/作曲:舘ひろし

発売:1981年7月21日

売上:不明(オリコンチャートインなし)

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1981(昭和56)年7月発売の舘ひろしさんのシングル曲です。

 

舘ひろしさんといえば、石原軍団の大スターで70歳を越えた今でもダンディーな魅力を保って俳優として活動していますが、元々はクールスの記事で触れましたが、バイクチームのボスからロックバンドのリーダーとなり、クールス脱退後は「舘ひろしとセクシーダイナマイツ」を経てソロ名義へと、映画に出ながらも、あくまで歌手を主軸に活動していました。

 

この曲のリリース当時は、初の連続ドラマ出演となった西部警察に刑事役として最初の半年出て殉職という形で降板して1年程経った頃でした。この直後、別の刑事役で同作品に復帰しますが、その復帰前で、いわばブレイク前夜的な時期でした。

 

後年すっかりブレイクした彼は「泣かないで」で大ヒットを飛ばしますが、それまでの彼の楽曲ではクールス時代のデビュー曲「紫のハイウェー」がギリギリ100位にランクインした以外はチャートインがなく、特にソロになってからのシングル曲の売行きはほぼ記録なしの状態でした。

 

この曲は「泣かないで」のすぐ前のシングルですが、次のリリースまでに3年以上の空白があります。それまでの間は「西部警察」に復帰し、石原プロに入社し、全国縦断ロケに明け暮れ、という彼がちょうどブレイクした頃で逆に音楽活動を封印していた状態でした。

たられば、は無意味ですが、この曲がもう1年遅く出ていれば、きっとそこそこ売れてはいただろうと思います。「泣かないで」以降、すっかりムーディーな歌唱と楽曲が定着してしまい、この曲は「ロックな舘ひろし」な最後のシングル曲、と勝手に思っています。

 

この曲は彼の「Epicソニー時代の曲で、1980~81年頃の楽曲は、ここへ移籍してからのものです(後、石原プロ移籍により「ファンハウス」レコードへ移籍)。

そのEpicソニー時代の音源は長らくCD化されず、レコードでしか聞く事ができなかったいわば「レア音源」だった訳ですが、近年の彼のベスト盤リリースによりCD音源にて聴く事ができるようになりました。

 

曲の出だしが、ドラムの激しい連打で始まり、サックス?のような楽器とエレキの怒涛のうねりで始まるとっても「ロック」なナンバーです。間奏も実に疾走感に溢れたもので、これがまたとてもカッコいいです。エレキがこんな風に(音源聴いて下さい)うねる曲は無条件に好きです!80年代初頭に多いサウンドだと思いますが。

♪はじめーてー の辺り、は後年の舘さんらしいムーディーな歌唱で、当時31歳でしたが、初期の若さの出た硬い歌唱から、30代に入って少し円熟味が出てきた感が窺えました。「てー」が「てぁー」な感じに聴こえるのが彼の独特の歌唱ですね。♪いーまーも微笑んーでー の部分も「ほほえんでぁー」に聴こえます。

歌い終わりの♪夜ー明ーけは ないーさー の直後に「ぉぉー」みたいなちょっと微妙なシャウトがまたカッコいいんです。個人的にそんなカッコいいポイントの多い曲で、WALKMANのシャッフルでこの曲がかかると、何回もいわゆる鬼リピしてしまいます。

 

ムーディーになる舘さんの前夜、ロックの中にちょっとムーディーが出てき始めた、そんな時期の彼の歌唱が個人的に好きですし、当時のスタイルも一番好きでした。脱不良してスーツが似合う前の、ヤンキーとダンディーが微妙にブレンドされた頃の彼が個人的に一番好きで、カッコいいなと思うんですよね。

 

この曲を世に埋没させてしまうのがたいへん惜しいと思い、大して影響力のないブログですが、掘り起こして取り上げてみました。