2月も後半に入りますが、相変わらず暖冬の日々の「今日の1曲」。
今日はこの曲!
↓音源はコチラ↓
発売:1985(昭和60)年3月21日 (当時23歳)
売上:24.7万枚(オリコン最高12位) ※1980年度年間39位
1985(昭和60)年3月に発売された岩崎良美さん20枚目のシングル曲です。
岩崎良美さんの楽曲では、これまで以下の曲を紹介しています。
●アニメ主題歌にして代表曲
この曲は良美さんが23歳の時にリリースされたシングル曲で、既に20枚目を数えていましたが、それまででもデビュー以来アイドル歌手として10万枚を越える売上を何度も記録してきました。
しかしオリコンTOP10に入った曲がひとつもなく、20歳をすぎてからは年々シングル曲の売上が下降するようになり、アイドル歌手としては厳しい状況にあったかと思います。
そこへ同名のアニメ主題歌として起用され、アニメは大ヒット、この曲もつられるかのようにヒットを飛ばす事となりました。
当時あだち充氏のアニメはテレビでは「みゆき」が放送され、また映画では「ナイン」という野球アニメが上映され、いずれもヒットを飛ばしました。
そこへ満を持して、という形でこの「タッチ」が放送され、双子の和也・達也と浅倉南の恋物語が大変話題を呼び、アニメは2年間放送されるロングランヒットとなりました。
それまでの楽曲がアイドルの延長線上にあったもので下降する売上に対して、全く違うジャンルといってもいい楽曲で思わぬヒットとなり、アイドル歌手よりも「アニソン歌手」として人気を博すことに戸惑いがあったのではないかと思います。
個人的にはそれまでの楽曲も、アイドル歌謡としてはハイクオリティなものであり、もっと評価されて良いかと思いますが、世間の支持と本人の歌唱力が比例する訳ではなく、歌がうまいのに売れなかった歌手はそれまでも沢山いた訳で、世間的に知られるヒット曲に巡り会えただけでもかなり幸運な事と思います。
●アニソンならではのキャッチーさ
岩崎良美さんのこの曲のヒットですが、アニメのヒットももちろんあるでしょうが、この曲のシンプルさにもあると思います。
青春アニメらしさ全開のストレートでキャッチーなメロディーと良美さんの歌手として表現力が絶妙な融合を遂げたのだと感じます。
それまでの良美さんの曲は歌がうますぎて質が高くなりすぎたのか、逆にキャッチーさからは遠くなり、アイドル歌謡が好きな層にはあまり刺さらなかったのかもしれません。
タッチの原作者であるあだち充氏が良美さんの大ファンを公言しており、その事がこの起用に繋がったのか分かりませんが、現在に至るまで2人の親交は続いているといいます。
●オリコンチャート
オリコン最高12位を記録し、それまでの最高位を更新しました。その後、次の「愛が
ひとりぼっち」(1985.10.16発売)で最高10位(16.0万枚)を記録し、念願のオリコンTOP10入りを(唯一)果たします。
売上枚数としては24.7万枚を記録し、週間TOP10にはランクインしなかったものの、1985年度の年間39位を記録するほどのヒットとなり、良美さんの曲では最高セールスとなりました。
●作家陣
作詞は康珍化さんで、アニメの世界観と実にマッチしたものとなっています。「タッチ」のアニメでは一貫して良美さんの楽曲がOPに起用されますが、もっともはまったのはこの曲でありアニメタイトルそのものでもあり、これ以上のものはないと思います。
作曲は芹沢廣明さんで、タッチのアニメ全編を通しての音楽担当でもあり、彼の世界観がアニメに前面に出ていた格好です。
●歌詞
♪呼吸を止めて1秒~ のフレーズは替え歌にされるほど浸透したもので、サビの
♪タッチ タッチ ここにタッチ
は今でも知る人が多い名フレーズであり、後世に歌い継がれる名曲となっています。
この曲が出た当時は、そんなにすごい曲になるとは全然思っていませんでしたが、アニメの評価と共に楽曲も評価されて良かったなとつくづく感じました。
♪すれ違いや回り道を あと何回過ぎたら 二人は触れ合うの
という歌詞がありますが、こんなにもどかしい過程を経ないと恋って成就しないものなのか?と当時中高生ぐらいだった自分は思ったものでした(笑) あっという間に「できて」しまったら作品として成立しなくなるんですが…。
アニメでは
♪星屑ロンリネス!
と歌い上げた瞬間に「カーン!」とバットでボールを打つ音がして、「タッチ」のタイトルバックが流れますが、こっちを先に知ったので、その後シングル盤で原曲を聴いた時にこの打撃音がしなかったのが拍子抜けしました(笑)
- 価格: 2447 円
- 楽天で詳細を見る
- 価格: 1331 円
- 楽天で詳細を見る